プログラムにあげながら、中止、変更したものに、興味深いものがあります。以前述べた、演奏予定でありながら、演奏しなかったものの一例です。例えば、下のようなもの、
１９７４年１月２７日：シェーンベルク室内交響曲第二番〜これは、「ペレアスとメリザンド」に変更になりました。
シェーンベルクのこの曲は、第一番の方がはるかにメジャーで、歴史的意義も高いのですが、そうではなく、しかしより完成度が高く、より古典的性格をもつ第二番を取り上げようとした点に、カラヤンらしさを感じます。
１９７５年４月１９・２０日：ストラヴィンスキー：弦楽協奏曲とブルックナーのロマンティックの予定〜前者がベルクの叙情組曲に変更。
ストラヴィンスキーは、録音しています。演奏予定があったということは、単なる録音用のみのレパートリーでなかったということですよね。
上の演奏予定（変更になったけど）とも関係があるのですが、カラヤンのレパートリーの広げ方には、かなり面白い、他の演奏家とは違う点があります。それは、シェーンベルクやストラヴィンスキー、シベリウスなどの曲の採り上げ順に、現れていると思います。この点、また報告したいと思います。