更新:2019/11/10(Sun) 19:29:19
[その他]と[不明]にギター1本ずつ追加、[主要映像作品ギター一覧]に4作品追加、カポタストとストラップに追記、その他諸々追記。
井上陽水という人にギターに対する愛着があるのかどうかはわかりませんが、さすがに永い芸歴のなかでその使用ギターも結構な数にのぼっています。
そんな陽水のギターをまとめておくページです。
掲載の方針等は[備考]をご覧下さい。
[ARIA]
[B. C. Rich]
[C. F. Martin]
[Fender]
[Gibson]
[GRETSCH]
[GUILD]
[春日]
[K.Yairi]
[Ovation]
[Rickenbacker]
[S.Yairi]
[Taylor]
[Terry's Terry]
[ヤマハ]
[不明]
[その他]
[備品]
[主要映像作品ギター一覧]
[用語集]
[ギターにまつわるエトセトラ]
[備考]
FEA-120
種類 | 6弦エレクトリック・アコースティック |
---|---|
メーカー | ARIA |
型番 | FEA-120 |
製造年 | 1991年頃 |
色 | シースルー・ブラック |
トップ | メイプル(合板) |
サイド | メイプル(合板) |
バック | メイプル(合板) |
ネック | メイプル |
指板 | エボニー |
ブリッジ | ローズウッド |
ピックアップ | PZP-6 Piezo |
その他の特徴 | シングル・カッタウェイ |
『広告批評』の陽水特集(92年03月号)等に掲載されている写真で使用が確認できます。
時期的に91年の夜中のライヴ・ハウス・ツアーのものでしょう。
80年代中頃から90年代初頭にかけて頻繁に起用されたFE-T100との違いは、指板のインレイが四角く、21フレットまで入っていることと、サウンド・ホール周りの装飾が派手なことです。
FEA-150という、ほとんど同じ見た目の上位モデルがありますが、カタログではオレンジっぽいウォールナット色しかラインナップされていないため、このギターは120と判断しました。
150とのわずかな見た目の違いは、120のブリッジ両端に飾りのインレイがあること、品質としては、150が単板で120が合板であることです。
最上位から2番目の機種であることを考えると、FE-T100の後継機と見なせます。
映像・写真で見る使用例
FE-T100
種類 | 6弦エレクトリック・アコースティック |
---|---|
メーカー | ARIA |
型番 | FE-T100 |
製造年 | 1983〜86年 |
色 | ブラック |
トップ | スプルース |
サイド | シカモア |
バック | シカモア |
ネック | マホガニー |
指板 | エボニー |
その他の特徴 | アーチド・トップ、シングル・カッタウェイ、プリアンプ内蔵 |
後のアリアは型番のアルファベットと数字のあいだに「-(ハイフン)」を入れるようになりますが、このギターのカタログやラベル、ロッド・カバーでの正式な名称は「FE-T100」です。
ヘッドの「Elecord」というのは、アリアのエレクトリック・アコースティック・ギターのシリーズ名です。
83年発売。
こちらものちのFEA-120同様、150という上位機種が同時に出ています。
特徴は指板のインレイが曲線を持っていることです(FE-T150は四角)。
このインレイは、遠目には三日月型、実際には戯画化された雲を半分に切ったようなかたちをしています。
カタログには「ブラック
」とあるため、それに従いましたが、実際にはブラック・サンバースト、後のアリアの言い方に従えばシースルー・ブラックです。
映像ではほとんどフラットに見えますが、アーチド・トップです。
映像でもっともよく確認できるのは『クラムチャウダー』。
『夜のヒットスタジオ スーパーDELUXE』(87年12月30日)で安全地帯と共に中森明菜のバックについたときにも使っていました。
『STARDUST RENDEZ-VOUS』や『夜のシミュレーション』ではヤマハのAPXでしたが、『とんねるずのみなさんのおかげです』出演時(90年12月27日)の「フィクション」で復活、ハバロフスク&マフィア(91年08月25日)では全曲これ1本で通し、『ミュージック・ステーション』出演時の「少年時代」(91年10月25日)や日清パワーステーション・ライヴで登場したのち、再び見かける機会がなくなりました。
映像・写真で見る使用例
Mockingbird
種類 | 6弦エレクトリック |
---|---|
メーカー | B. C. Rich |
型番 | Mockingbird |
『夜のヒットスタジオ』出演時(81年)に「夢の中へ」(オープニング)・「ジェラシー」で使用したギター。
おそらくモッキンバードかと思います。
茶色のボディ(マホガニーまたはコア材)に金色のピックアップでしょうか。
40周年の宣伝用写真で久しぶりに登場しましたが、公開されたのはおおむねスーパー・チェットでした。
映像・写真で見る使用例
参考リンク
D-28
『テレビアンナイト』出演時(81年)の「答えはUNDERSTAND」や、九州ニューミュージックフェスティバル(81年12月05日)等で使用したギター。
78年頃からすでに使用していたようです。
82年のツアー・パンフレットで見えるドレッドノートはおそらくこのギターでしょう。
当時はコンタクト・タイプのピックアップが取りつけられていました。
型番はボディ形状から推測しました。
ネックにバインディングがないのでD-35ではなく、サイドのバインディングや底の接合部が白っぽいため、D-18でもありません。
『弾き語りパッション』前の宣伝用写真で大量に公開されました。
「傘がない」プロモーション・ヴィデオでオダギリジョーがこのギターを弾いています。
この映像ではアンプをつないでいないのに、サウンド・ホールにピックアップ(FISHMAN製Rare Earth)が取りつけられているので、前後にライヴで使用されたか、使用が検討されたのかも知れません。
映像・写真で見る使用例
- 『弾き語りパッション』ジャケット
- 「傘がない」(『弾き語りパッション』版)プロモーション・ヴィデオ
参考リンク
Jaguar
種類 | 6弦エレクトリック |
---|---|
メーカー | Fender |
タイプ | Jaguar |
製造年 | 1966〜75年 |
色 | ソニック・ブルー |
ボディ | アルダー |
ネック | メイプル |
指板 | ローズウッド |
ピックガード | 白 |
その他の特徴 | ブロック・インレイ |
82年03月07日のNHKホールでのライヴ映像では、ドラムの前にステージ向かって右からムスタング、AA-82、そしてジャガーが並んでいます。
さらにその左隣にあるのはベースです。
六土開正は陽水のすぐ左にいるので、このジャガーは陽水のギターということになります。
使用風景を見たことが全くありません。
62年の発売ですが、この個体は指板のインレイが四角い大型のため、66年以降のものです。
Mustang
種類 | 6弦エレクトリック |
---|---|
メーカー | Fender |
タイプ | Mustang |
製造年 | 1968〜74年 |
色 | 赤 |
指板 | ローズウッド |
ピックガード | ホワイト・パーロイド |
その他の特徴 | コンペティション・ストライプ、マッチング・ヘッド |
発売された資料としてはモノクロ写真しか見つかりませんでしたが、実際は赤です。
特徴はボディにストライプが入っていること。
82年03月07日のNHKホールでのライヴ、『ミスキャスト!? 沢田研二 VS 井上陽水(サンデープレゼント)』出演時(82年12月12日)の「闇夜の国から」・沢田研二との「How Many "Good Bye"」や、『ミュージックフェア』出演時(83年01月13日)の「Yellow Night」で使用していました。
Stratocaster(1st)
種類 | 6弦エレクトリック |
---|---|
メーカー | Fender |
タイプ | ストラトキャスター |
製造年 | 1972〜75年 |
色 | アイヴォリー |
指板 | メイプル |
ピックガード | 白 |
その他の特徴 | ラージ・ヘッド、ブレット・トラスロッド |
70年代半ばから使用されたストラトキャスターです。
高中正義とのジョイント・コンサート他、80年代半ばまで、様々な機会に登場します。
ラージ・ヘッド。
ヘッドにストリング・ガイドが2個あり、シリアルがないのは、72〜76年の特徴です。
75年には写真に登場しているので、当時の新品を購入したのでしょう。
映像・写真で見る使用例
- 『音のそとがわで』(1975年/サンリオ出版)内写真
- 『井上陽水ギター弾き語り』(1981年/東京音楽出版社)表紙
- 『陽水ライブ ジェラシー』ジャケット裏
- 『YOSUI INOUE CONCERT』(1982年/ツアー・パンフレット)内写真
- 『ラインダンス』(1982年/新潮社)
参考リンク
Stratocaster(2nd)
種類 | 6弦エレクトリック |
---|---|
メーカー | Fender |
タイプ | ストラトキャスター |
製造年 | 1972〜76年 |
色 | タバコ・サンバースト |
指板 | メイプル |
ピックガード | 白 |
その他の特徴 | ラージ・ヘッド、ブレット・トラスロッド |
90年代半ばからよく使用するにようになったストラトキャスターです。
わかる限りでは、色以外の全ての特徴が1stと同じです。
最近になって、モノクロですが明らかにタバコ・サンバーストとわかるストラトキャスターを持っている77年の写真を見つけました。
「GOING ON」ツアー時のもので、他に使用例を見たことがありませんが、1stと特徴が同じこのギターの写真と判断しました。
同時期に2挺入手し、こちらのタバコ・サンバーストの方は永く表立って使用する機会が少なかったのでしょう。
79年12月23・24日の高中正義とのジョイント・コンサートで、1stを使っているとき、D-55の向かって右側に1本分ほどおいて見える、タバコ・サンバーストでメイプル指板のストラトキャスターがこれかも知れません。
映像・写真で見る使用例
- 「コーヒー・ルンバ」プロモーション・ヴィデオ
- 『UNITED TOUR』・海老沢泰久『満月 空に満月』(文春文庫版)表紙(同じときのもの)
- 『The Premium Night』
参考リンク
Stratocaster(3rd)
種類 | 6弦エレクトリック |
---|---|
メーカー | Fender |
タイプ | ストラトキャスター |
製造年 | 1965〜82年 |
色 | タバコ・サンバースト |
指板 | ローズウッド |
ピックガード | 白 |
その他の特徴 | ラージ・ヘッド |
「パラレル・ラブ」でのTV出演時(『HEY!HEY!HEY!』・『ミュージック・ステーション』等)の使用ギターは2ndでしたが、江ノ島水族館で撮影のプロモーション・ヴィデオでは指板の違う別のストラトキャスターです。
またラージ・ヘッド。
映像・写真で見る使用例
- 井上陽水奥田民生「パラレル・ラブ」プロモーション・ヴィデオ
参考リンク
Telecaster(1st)
種類 | 6弦エレクトリック |
---|---|
メーカー | Fender |
タイプ | テレキャスター |
色 | アイヴォリー |
指板 | メイプル |
ピックガード | 白 |
『二色の独楽』ポスター・ジャケットで壁に立てかけてあるのが見えるギターです。
映像・写真で見る使用例
- 『二色の独楽』ポスター・ジャケット・『音のそとがわで』(1975年/サンリオ出版)内写真(同じときのもの)
参考リンク
Telecaster(2nd)
種類 | 6弦エレクトリック |
---|---|
メーカー | Fender |
タイプ | テレキャスター |
色 | 黒 |
指板 | ローズウッド |
ピックガード | 黒 |
陽水が使うテレキャスターとしては変わった色のため、テレキャスター・タイプの別会社のギターかとも思い、[不明]に分類していましたが、その後見つけた写真でヘッドに「Fender」とあるのが確認できたので、ここに移動しました。
2000年前後の宣伝用写真によく登場しますが、実際には92年頃から使われています。
この時期FEA-120やT's T・YD88等、黒いギターばかり登場しました。
このギターの画像・映像では、いつでもアーニー・ボールの明るい赤色(おそらく4040)のストラップがつけられています。
エレクトリック・ギターとしては珍しく、ボディのピンではなく、ネックにストラップをつけている写真がありますが、撮影用のシャレでしょう。
映像・写真で見る使用例
参考リンク
Telecaster(3rd)
種類 | 6弦エレクトリック |
---|---|
メーカー | Fender |
タイプ | テレキャスター |
製造年 | 1959〜72年 |
色 | タバコ・サンバースト |
指板 | メイプル |
ピックガード | 白 |
NHKで放送されたBlue Noteでのライヴ映像(03年)に、リハーサル中の陽水が「いっそセレナーデ」を唄うシーンがあります。
そのとき後ろのスタンドに立てかけてあったタバコ・サンバーストのテレキャスターです。
ステージ向かって右側、J-45よりも左にありますから、おそらく陽水のギターでしょう。
特徴はサイドにバインディングが入っていることです。
02年の富士ロック・フェスティヴァルや、『空想ハイウェイ ACT III』(04年12月25日)での「ミスキャスト」、『僕らの音楽』未公開集(06年04月14日)での「クレイジーラブ」で使用しているギターと同一と思われます。
『井上陽水 マニアックカタログ』(13年04月07日)で久しぶりに登場。
『GOLDEN BEST VIEW』に収録された「5月の別れ」でスタンドに立てかけてあります。
映像・写真で見る使用例
- 『GOLDEN BEST VIEW』(使用シーンは収録されていません)
参考リンク
Chet Atkins CE
種類 | 6弦エレクトリック・アコースティック(クラシック) |
---|---|
メーカー | Gibson |
型番 | Chet Atkins CE |
製造年 | 1982〜2001年 |
色 | 白 |
トップ | スプルース |
サイド | マホガニー |
バック | マホガニー |
ネック | マホガニー |
指板 | ローズウッド |
NHKで放送された2011年のツアー模様で、「東京 渋谷」・「2011 5 19 6:31PM」のタイムスタンプの、おそらく楽屋内と思われる映像があり、そこで弾いているギターです。
ギブソンのチェット・アトキンスといえばセミ・アコースティックのカントリー・ジェントルマンやテネシアンが有名ですが、このCEというのは、ナイロン弦、エレクトリック・アコースティック仕様のクラシック・ギターです。
サウンド・ホールは擬似的にデザインされているだけで、ソリッドですから、ボディ内部は空洞ではありません。
陽水はこの映像でストラップもつけずに弾いていますが、よほど重いはずです。
2006年まで製造されていましたが、少なくとも2001年にはブリッジの形状が変更されているようなので、この個体は2001年以前のものと思われます。
ツアー・メンバーからの借りものかも知れません。
ES-335
種類 | 6弦セミ・アコースティック |
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メーカー | Gibson |
型番 | ES-335 |
製造年 | 1962〜79年 |
色 | チェリー |
トップ | メイプル/ポプラ/メイプル(合板) |
サイド | メイプル/ポプラ/メイプル(合板) |
バック | メイプル/ポプラ/メイプル(合板) |
ネック | マホガニー |
指板 | ローズウッド |
ブリッジ | ローズウッド |
その他の特徴 | ブロック・インレイ |
セミ・アコースティックに疎いので迷いましたが、335でしょう。
330との違いはネック・ジョイント部のフレット数、355との違いはポジション・マークの幅でしょうか。
62〜63年頃から70年代いっぱいつづいたブロック・インレイなので、写真の時期からすると当時の新品を購入でしょうか。
ビートルズ絡みということもあり、EpiphoneのCasinoも検討しましたが、Casinoのデフォルトのピックガードは白いはずなので、ギブソンとしました。
『GOLDEN BOOK』にモノクロ写真が掲載されています。
79年12月23・24日の高中正義とのジョイント・コンサート、もしくは発売されなかったライヴ盤の告知チラシでは、当日使わなかったこのギターが写っていますが、ピックガードが外されています。
映像・写真で見る使用例
- 『GOLDEN BOOK』(1999年/ツアー・パンフレット)
参考リンク
J-45(1st)
種類 | 6弦フォーク |
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メーカー | Gibson |
型番 | J-45 |
製造年 | 1964〜69年 |
色 | チェリー・サンバースト |
トップ | スプルース |
サイド | マホガニー |
バック | マホガニー |
ネック | マホガニー |
指板 | ローズウッド? |
ブリッジ | エボニー? |
サドル | 固定 |
ピックガード | ラージ(厚) |
その他の特徴 | ピックアップつき |
チェリー・サンバースト、モールド仕様の厚めのラージ・ピックガード、アッパー・ベリー・ブリッジは年代から見て標準的ですが、比較的珍しいのはサドルが固定型であることです。
この年代ではアジャスタブルが普通なのですが、これを嫌う演奏者も多いため、オプションで注文されたか、もしくは後からブリッジごと交換されたのでしょう。
遅くとも78年にはこのギターを弾いている写真が確認できます。
このときのペグは丸形で白のプラスティック・ノブでした。
『陽水Special』で放映された武道館での高中正義とのジョイント・コンサート(79年12月23・24日)における「青空、ひとりきり」・「心もよう」・「傘がない」等を弾き語りしているときのJ-45には、台形ノブのクルーソン・デラックス・タイプのチューナーがついています。
『GOLDEN BOOK』にあるモノクロ写真のJ-45も同じタイプのチューナーです。
武道館ライヴではマイク直録り、『GOLDEN BOOK』ではピックアップがついているので、常識的に考えれば、『GOLDEN BOOK』の写真の方が後ということになります。
このギターと同一のものとすれば、78年から79年のあいだに1回、『GOLDEN BOOK』から『ラインダンス』に見開き2ページで掲載されている、珍しくサングラスなしで唄っている写真が撮影されるまでのあいだ、もう1回、今度は金属ノブ・タイプのチューナーに交換されています。
「ジェラシー」で『ザ・ベストテン』に出演したときはまだ台形ですので、2回目の交換は81年以降です。
この年代のギブソン標準だと金属ノブの場合はオープン・バックですが、このギターのチューナーはおそらくグローヴァーのロトマチックです。
ヘッド裏の傷具合から見て、最初のチューナーは3連タイプだったかも知れません。
指板とブリッジはハカランダ(ブラジル産ローズウッド)が多い時期ですが、木目の見えない、あるいは見えづらい黒いタイプなので、指板は他のローズウッド、ブリッジはエボニー等の可能性もあり、判別できません。
光の反射具合から見て、ブリッジはプラスティック製ではなさそうです。
このギター、ヘッド裏に楽器店の購入シールが貼ったままになっています。
これはカワセ楽器の保証シールでしょうか。
たとえば泉谷しげるの使うギルドのギター(F-50R?)にも、ヘッド裏に同じようなシールが貼ってあるのが見えます。
ネック・ヒールにストラップ・ピンが打ってあります。
ボディ裏にはバックルでのかなりの傷痕が見えます。
陽水はシャツの裾をズボンの外に出していることが多いので、この傷は本人がつけたものではないでしょう。
ということは新古品ではなく、以前に別の使用者がいたと思われます。
現在はエンド・ピン・ジャックから出力できるピックアップがついています。
ピエゾではなくエア・マイクで、『UNITED TOUR』に収録の1999・2001年のツアー等では、ハウリング防止のため、サウンド・ホールに蓋がつけられていました。
2008年のツアーからはマグネティック・タイプが取りつけられています。
相変わらずボディ内部のネック寄りにコードが見えるので、ブレンドしているようです。
70年代からの使用で、80年代半ばからは登場シーンがなく、91年の突然の夜中の日清パワーステーション・ライヴからが本格起用といえます。
Sparkling Blueツアーの最終公演では、「飾りじゃないのよ 涙は」の途中で弦が切れました。
井上陽水奥田民生として「ありがとう」で『ミュージック・ステーション』等に出演したときも、このギターでした。
その後2000年代にXX-MCが代わった時期が数年ありましたが、再復活しました。
『UNITED TOUR』に収録された「心もよう」やSWITCH記念ライヴの「雪が降る町」で使用したときには半音下げており、『空想ハイウェイ ACT IV』(05年05月21日)での高田 蓮との「いっそセレナーデ」や、菊池成孔との「ジェラシー」、『The Premium Night』ではさらに半音下げのチューニングになっています。
つまり、たとえば「闇夜の国から」はDで弾いているように見えますが、実際のキーはC、「飾りじゃないのよ 涙は」はDmの指使いでCmです。
そのため『40th Special Thanks Live in 武道館』での「Make-up Shadow」では、陽水としてはかなり高位置の4フレットにカポタストをつけていました。
キーを2つ落としていることから弦のテンションがかなり弱まっているせいか、このギターの音をはっきり聴き取れる弾き語りでは、ビレているのがわかります。
なお、このギターは一時期、有料の公式携帯電話用サイトで「J-55
」と誤記されていました。
映像・写真で見る使用例
- 「ブライト・アイズ」(EP)ジャケット裏
- 『ラインダンス』(1982年/新潮社)
- 『Curve』
- 『GOLDEN BOOK』(1999年/ツアー・パンフレット)
- 『UNITED TOUR』内「心もよう」
- 『The Premium Night』
- 『Double Shopping Drive』
- 『40th Special Thanks Live in 武道館』
- 『氷の世界ツアー』(使用シーンは収録されていません)
- 『UC2』
- 『GOLDEN BEST VIEW』
参考リンク
J-45(2nd)
種類 | 6弦フォーク |
---|---|
メーカー | Gibson |
型番 | J-45 |
色 | タバコ・サンバースト |
NHKで放送されたBlue Selectionツアーでのドキュメンタリ映像で見えるギター。
同番組Hi-Vision版(03年03月22日/後に地上波でも放送)にあるリハーサルで、陽水が「氷の世界」のリフをこのギターで弾いています。
J-160Eがちらちらしているので紛らわしいのですが、陽水の服装からすると、後半にあるこの「氷の世界」のリフを弾くシーンと冒頭のリハーサル風景とは同じ日で、冒頭シーンでは陽水の右手にギター・スタンドが4つ、右から1st→ストラトキャスター、何もかけられていない1つをおいて、1番左にXX-MCがあります。
おそらくこのときの空きスタンドにかけられていたであろうもので、手前で今 剛と打ち合わせをする美久月千晴が弾いているJ-45が、同じギターかと思われます。
美久月千晴の「のっぽのサリー」で陽水が笑っているシーンがありますが、ここで使っているのは、チューナーや陽水の服装から見て、おそらくJ-160Eです。
エンド・ピンがジャックになっているようにも見えます。
はじめからピックアップのついている現行モデルでしょうか。
J-160E
種類 | 6弦エレクトリック・アコースティック |
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メーカー | Gibson |
型番 | J-160E |
製造年 | 1968年 |
色 | タバコ・サンバースト |
トップ | スプルース(合板) |
サイド | マホガニー |
バック | マホガニー |
指板 | ハカランダ |
ブリッジ | ハカランダ |
サドル | ハカランダ→セラミック?(アジャスタブル) |
ペグ | クルーソン・デラックス |
ピックガード | ロゴ入りラージ |
その他の特徴 | 別ピックアップ(FISHMAN製Rare Earth等) |
ジョン・レノンとジョージ・ハリソンが使用したことで有名。
そのため非常に人気があり、現在まで断続的に製造されているギターです。
しばしばエレクトリック・アコースティック・ギターの元祖といわれますが、実際にはフォーク・ギターのネック・エンドにエレクトリック・ギター用のピックアップ(P-90)を搭載してしまっただけの、割りとインチキ品。
標準搭載のピックアップ使用時は弦もエレクトリック用を使うため、当然出力される音もエレクトリック、またはセミ・アコースティックに近いものです。
ハウリング防止のため、ごく初期を除き、わざと鳴らないように合板でできているという、値段から考えるとふざけたギター。
陽水使用個体は下がり目のクラウン・ヘッド・インレイ、黒いコントロール・ノブ・ハットで、ここまでは65〜68年頃の製造品の特徴ですが、Gibsonのロゴ入りラージ・ピックガードがついています。
このロゴ入りピックガードは68年以外ではまず見かけません。
それにしても鮮明にロゴが残っています。
『UNITED COVER』前後の宣伝用写真ではおそらくSUNRISE製、『UNITED TOUR』収録の99年東京国際フォーラムでのライヴではFISHMAN製のRare Earthというピックアップがサウンド・ホールに取りつけられています。
本来の位置にシールドを挿しているので、ジャック部だけはオリジナルをそのまま流用しているようですが、トップのコトロール・ノブは機能していないでしょう。
『GOLDEN BEST』等に使用された写真撮影時にはハカランダのサドルでしたが、コンサートでは白い素材(このギターの場合、普通ならセラミック、その他象牙・タスク・牛骨等)に取り替えられています。
90年代の終わりから2000年代初頭にかけて盛んに使用されて以降出番がありませんでしたが、さすがに意識していたのか、2013年12月07日の『ジョン・レノン スーパー・ライヴ』で復活、それ以降起用されつづけています。
『笑っていいとも』出演時の「コーヒー・ルンバ」(2001年)と、同最終回近くでの「タモリに贈る歌」(2014年03月19日)ではいずれもこのギターが使用されました。
『ジョン・レノン スーパー・ライヴ』では内部設置のピエゾに変更したのか、あるいはあえてデフォルトのP-90にしたのか、サウンド・ホールにピックアップはついていませんでした。
余談ですが、奥田民生のラジオ番組に陽水がゲスト出演したとき(04年05月03日)、
民「陽水さんはですね、トレード・マークはアコギじゃないですか。イメージ的には」
陽「そうそう」
民「いまちなみにレンタルの(笑)」
陽「そう、ギブソン」
民「ギブソンですよね、これですよね。まあ赤いやつとか」
というやりとりがありました。
「赤いやつ
」というのはJ-45のことですが、「これ
」ってどんなギブソンなんでしょう。
どうもこの番組用に「レンタル
」という風でもなさそうですし、「トレード・マーク
」という話のつながりからして、この時期しばしば使用していたということでなら、この160Eのことなのでしょうか。
映像・写真で見る使用例
- 『UNITED TOUR』(1999年東京国際フォーラム分)
- 『GOLDEN BEST』ジャケット内写真
- 『CDで覚える 井上陽水 ギターソロ曲集』(2000年/ドレミ楽譜出版社)表紙
- 忌野清志郎『RESSPECT!』内「帰れない二人」
- 『ギターソングブック 井上陽水 UNITED COVER』(2001年/kmp)表紙
- 『氷の世界ツアー』
- 『UNITED COVER2』プロモーション映像「リフレインが叫んでいる」(2015年)
- 『UC2』
- 『GOLDEN BEST VIEW』
参考リンク
7690 Super Chet
種類 | 6弦セミ・アコースティック |
---|---|
メーカー | GRETSCH |
型番 | 7690 |
製造年 | 1974年頃 |
色 | 赤 |
トップ | メイプル |
サイド | メイプル |
バック | メイプル |
ネック | メイプル |
指板 | エボニー |
その他の特徴 | シングル・カッタウェイ |
スーパー・チェット。
グレッチのギターの多くを占めるチェット・アトキンス・モデルのひとつです。
年表に記載のある『二色の独楽』録音時にロサンゼルスで購入したというグレッチはこれのことでしょう。
LP版『二色の独楽』の真ジャケットでは回転し、歌詞カードではケースにはまった猫(おたふく)と一緒に写っています。
この写真ではダブル・カッタウェイに見えなくもありませんが、ギター向かって左肩のネック方向に対する曲線が、グレッチとしては極めて特徴的なシングル・カッタウェイです。
型番の最後の1桁は色によるもので、7691は濃いウォールナット色ですから、陽水使用個体は7690と判断しました。
ヘッド及び指板のインレイが非常に豪華なギターで、『ひとり旅』という詩集に陽水使用時真正面からの実に適した写真が載っているのですが、見開き2ページでうまく取り込めないため、当時のカタログを挙げておきます。
2009年のデビュー40周年記念の宣伝用写真で突然復活しました。
ライヴでは使われなかったようです。
映像・写真で見る使用例
- 『二色の独楽』(LP)真ジャケット、歌詞カード
- 『井上陽水 アコースティック・サウンド』(1976年/新興楽譜出版社)内写真
- 『井上陽水詩集 ひとり旅』(1976年/新興楽譜出版社)内写真
- 『40TH SPECIAL THANKS YOSUI INOUE』(2009年/ツアー・パンフレット)
AA-82
種類 | 6弦フォーク |
---|---|
メーカー | GUILD |
型番 | AA-82 |
製造年 | 1982年 |
色 | ナチュラル |
トップ | ジャーマン・スプルース |
サイド | インディアン・ローズウッド |
バック | インディアン・ローズウッド |
ネック | オーク、マホガニー(3ピース) |
指板 | エボニー |
ブリッジ | エボニー |
ナット | ミカルタ |
サドル | ミカルタ |
ピックガード | 黒 |
Artist Awardシリーズとして1982年に発売されたジョン・デンヴァー・モデルです。
当時のカタログから紹介文を引用します。
★John Denver MODEL AA-82が限定発売になります。
世界中のプレイヤーから熱望のあった、Guildジョン・デンバーモデルがついに日本でのみ登場! オリジナルは世界に1本、ジョン・デンバーの使用しているギターのみでしたが、この度、年間20本という超限定製作発売が決定しました。(後略)
ジョン・デンヴァー用に作られたオリジナルと同一のこのギター(実際のジョン・デンヴァー使用ギターは左右両側にピックガードが貼ってあります)を、当時日本の代理店だったロッコーマンがギルドに制作依頼し、販売したものです。
当時定価60万円。
82年のツアー・パンフレットではこのギターに*(アスタリスク)がついていて、脚注として「* Special thanks to ROKKOMANN INC.
」とあります。
84年のパンフレットには、ギターの記載はあっても、スペシャル・サンクスはついていません。
陽水の使用ギターとしては比較的珍しいジャンボ・タイプです。
82年03月07日のNHKホールでのライヴや、筑紫哲也『こちらデスク』の最終回(82年09月26日)で使用されました。
80年代半ばから姿を消しましたが、RE-SESSIONツアー94年11月24日のクラブチッタ川崎、『HEY! HEY! HEY!』出演時(95年12月04日)の「娘がねじれる時」で再度起用され、また見かけなくなりました。
NHKホールでのライヴではコンタクト・タイプ、クラブチッタと『HEY! HEY! HEY!』のときにはSUNRISE製と思われるマグネティック・タイプのピックアップがサウンド・ホールに取りつけられています。
映像・写真で見る使用例
- 『ラインダンス』(1982年/新潮社)
参考リンク
D-55
種類 | 6弦フォーク |
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メーカー | GUILD |
型番 | D-55 |
製造年 | 1970年代? |
色 | ナチュラル |
トップ | スプルース |
サイド | ローズウッド |
バック | ローズウッド |
ネック | マホガニー、メイプル(3ピース) |
指板 | エボニー |
ブリッジ | エボニー |
ピックガード | 黒 |
その他の特徴 | ピックアップつき |
指板の1弦と6弦の辺りに縦にちょうど弦くらいの太さのインレイが入っているため、角度によっては弦が8本あるように見えなくもありません。
「御免」のジャケットで古い弦を全て外し、新しい6弦をつけている最中なのに、すでに1弦と6弦が張られているように見えるのはこのためです(テーブルの上に載っている新しい弦が4本、ブリッジ・ピンも4本なので、つけようとしているのは5弦?)。
70年代から使われ始め、たとえば初のTV出演に近い79年の武道館ライヴ映像でも確認できます。
80年代半ばから永く出番がありませんでしたが、2005年くらいから再びライヴで起用されています。
『空想ハイウェイ』での押尾コータローとの「リバーサイドホテル」、ジェイク・シマブクロとの「氷の世界」、山下洋輔との「少年時代」・「最後のニュース」でも使用していました。
年代によってピックアップが変わっていき、2008年のツアーからはJ-45同様、マグネティック・タイプ(FISHMAN製Rare Earth)になりました。
色がナチュラルなので見えにくいですが、さすがに年代もののため、表板のラッカーにすさまじいウェザー・チェックが入っています。
便宜上、70年代の製造としましたが、生産は68年(限定注文)から始まっています。
なお、SWITCH記念ライヴでJ-45を弾きながら「雪が降る町」を唄っているとき、D-55は陽水の向かって左側に立てかけてあります。
ところが歌の最中、数秒間舞台向かって右袖、つまり陽水側に控えらしいギターが置いてあるのが写るのですが、これがD-55にしか見えません。
おそらくD-55は2本使われているものと思われます。
映像・写真で見る使用例
- 「御免」ジャケット
- 「青空、ひとりきり」プロモーション・ヴィデオ
- 『ラインダンス』(1982年/新潮社)
- 「新しい恋/長い猫」ジャケット
- 『The Premium Night』
- 『Double Shopping Drive』
- 「Love Rainbow」プロモーション・ヴィデオ
- 『40th Special Thanks Live in 武道館』
- 『氷の世界ツアー』
- 『UC2』(使用シーンは収録されていません)
- 『GOLDEN BEST VIEW』
参考リンク
F-55
82・84年のツアー・パンフレットにある使用ギター一覧に記載されています。
使用例を見たことがないためわかりませんが、ただこの部分はRickenbackerが「Rirkenbacker
」、Stratocasterが「Stratcaster
」になっていたりするので、これについてもD-55の誤植かと思われます。
そもそもF-50やJF-55というのはありますが、F-55という型番はなさそうです。
もし別の型番のFシリーズだった場合、ジャンボ・タイプで、AA-82と重なりますから、おそらく控えであり、同時にステージ上に用意されることはなかったと思われます。
W-20
春日の、当時の日本製としてはまだまだ数が少なかったはずの12弦ギター。
しかも極めて意欲的なことに、アジャスタブル・サドルです。
固定型サドルで指板のインレイがこれより素っ気ない廉価版のW-13や、このW-20にJ-160Eのようにトップにコントロール・ノブ、20フレットにピックアップをつけたエレクトリック・アコースティック仕様のEW-200というモデルが当時あったようです。
おそらく1969年の発売ですので、新品購入でしょうか。
シングル盤「ビューティフル・ワンダフル・バーズ」のジャケットに写っています。
「福岡市・中洲にあった城山観光のビルのラウンジで歌う井上陽水君(『アンドレ・カンドレ』時代)
」という注釈のついた『西日本新聞』の記事内の写真では、ピンが打ってあったのか、ネック・ヒールにストラップをつけています。
「カンドレ・マンドレ」発売時に、「デビュー曲 カンドレ・マンドレ 発売記念 郷土の歌手 アンドレ君 激励の夕べ 主催 糸田町アンドレ後援会
」という会があり、ステージ上で唄っている写真がLP版『もどり道』ジャケット内側「うれいの年表」にあります。
この写真は小さすぎ、12弦ギターであること、「花にさえ、鳥にさえ」のジャケットに写っている12弦とは明らかに異なること、先の写真同様ネック・ヒールにストラップをつけていることしかわからず、半袖のTシャツ1枚なので少々疑問が残るものの、69年11月15日に開催されたというこの激励会のとき、翌月01日に「ビューティフル・ワンダフル・バーズ」発売なら、すでに録音・撮影済みだったであろうことをふまえ、状況から考えてこのギターだろうと推測していましたが、『LIFE 井上陽水 40年を語る』の「第1夜」(09年08月24日)で公開された同じ写真で確認ができました。
さらに、この春日のギターかどうか、厳密にいえば確証はないのですが、以下、海老沢泰久の『満月 空に満月』から引用します。
69年、RKB毎日にテープを持ち込もうとしているときの話です。
だが、問題がひとつあった。井上陽水は、テープレコーダーは高校生のときに手に入れた中古のものを大事に持っていたが、ギターがなかった。ギターがなければ作曲はできなかった。そして井上陽水には、ギターを買う余裕などまったくなかった。そのことを話すと、別府秀行がいった。
「おれが買ってやるよ」
井上陽水は別府秀行のその言葉に驚かなかった。別府秀行の家は金持らしいと知っていたから、なかば彼がそういうのを期待していたのだ。おれは何てずるいやつなんだろうと思ったが、重要なのはギターを手に入れることだった。
別府秀行は、翌日さっそくギターを買ってきた。見ると、それは大学浪人の予備校生が使うような安物ではなく、十二弦のすばらしいギターだった。井上陽水は、十二弦ギターというものがあることは知っていたが、じっさいに見るのは初めてだった。しかもそれが自分のものになったのだ。
「すごいぞ」
と彼は思った。
井上陽水はそのギターを使い、さっそくその夜のうちに曲をひとつ作った。『カンドレ・マンドレ』という曲名で知られることになる彼のデビュー曲である。
陽水は使用ギター総数に対して12弦の比率がやや高く、年代によって機種は変わるものの、いまも使っています。
エフェクタが発達した今日、すでにライヴでの12弦ギターはその役割を終えたともされていながら、ギタリストでもない陽水が使いつづけているのは、このまともなギターとしては初めて手に入れたときの記憶と、芸歴の最初から1人だったため、12弦ギターのハーモニーに対する、いまもつづく信頼感からでしょうか。
映像・写真で見る使用例
- 「ビューティフル・ワンダフル・バーズ」ジャケット
- 『もどり道』(LP)ジャケット内
YD88
種類 | 6弦エレクトリック・アコースティック |
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メーカー | K.Yairi(ALVAREZ) |
型番 | YD88 |
製造年 | 1992年頃 |
色 | 黒 |
トップ | スプルース |
サイド | (合板) |
バック | (合板) |
ネック | マホガニー |
指板 | エボニー |
ブリッジ | ローズウッド |
ピックガード | なし |
その他の特徴 | シングル・カッタウェイ |
K.Yairi海外輸出向けブランドALVAREZのエレクトリック・アコースティック・ギター。
完全にライン用として割り切られた設計で、サウンド・ホールがありません。
ポール・マッカートニー来日時にプレゼントされ、そのままポールのお気に入りになったそうです。
92年のSparkling Blueツアーで使用されました。
公には見かけませんが、その後も楽屋に控えとして用意されていることがあるようです。
陽水使用個体は指板のインレイが現行とは異なっており、ヘッドもチューリップ型です。
参考リンク
1615 Pacemaker
種類 | 12弦エレクトリック・アコースティック |
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メーカー | Ovation |
型番 | 1615 |
製造年 | 1972〜86年 |
色 | サンバースト |
トップ | シトカ・スプルース |
サイド、バック | リラコード |
指板 | エボニー |
ブリッジ | ウォールナット |
その他の特徴 | スロッテッド・ヘッド |
ペースメーカー。
この名前・見た目のギターは2種ありますが、1115はピックアップのついていない素のフォーク・ギターです。
特徴はクラシック・ギターで多く見られるスロッテッド・ヘッドであることです。
なお、「ジャストフィット」と「灰色の指先」のみ収録の『クラムチャウダー』PR盤(LP)ジャケット裏には、派手な上着のままこのギターを持つ陽水の写真が掲載されています。
『クラムチャウダー』本編の映像では上着を脱いだ状態でこのギターを弾いているので、86年06月15・16日の収録とされるこのときのNHKのホールの別の日の「新しいラプソディー」を演奏したときのものなのか、同日にこのギターで別の曲も演奏したのか(発売時にカットされたのは「揺れる花園」と弾き語り数曲)、あるいはこのときのツアーの別の会場での写真なのか、わかりません。
マイクの位置が気になりますが、この写真ではストラップを肩にかけていないので、リハーサル中でしょうか。
映像・写真で見る使用例
- 『クラムチャウダー』内「新しいラプソディー」
Patriot
種類 | 6弦フォーク |
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メーカー | Ovation |
型番 | Patriot |
製造年 | 1976年 |
色 | ブラウン |
トップ | スプルース |
ネック | マホガニー/メイプル |
指板 | エボニー |
1976年のアメリカ建国200年記念に1776本生産されたオベーションのパトリオットです。
ここに挙げた写真では反射で見づらいのですが、特徴はトップ下部にドラムと旗のエンブレムが入っていることです。
陽水はトップにコンタクト・タイプのピックアップをつけています。
当時エレクトリック・アコースティックはあまり一般的ではなかったため、このギターもオベーションの割に、ピックアップなしのものがよく売れたのではないかということです。
映像・写真で見る使用例
- 『クリスマス』(2001年版CD歌詞カード内)
TD01 Thunderbolt
種類 | 6弦エレクトリック・アコースティック |
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メーカー | Ovation |
型番 | TD01-8 |
製造年 | 1988〜89年 |
色 | 青 |
トップ | シトカ・スプルース |
指板 | エボニー |
ブリッジ | ウォールナット |
チューナー | シャーラー製黒 |
その他の特徴 | シングル・カッタウェイ |
サンダーボルト。
『夜のヒットスタジオ』や『ミュージックステーション』(89年07月28日)に「夢寝見」で出演したとき使用したギターです。
サンダーボルトは色・柄によって型番が違い、最初のTBシリーズには柄なしで赤・白(パール)・黒しかなかったようです。
陽水使用モデルは水色で柄があり、その後発売されたTSとTDシリーズのうちのTD01と判断しました。
なお、型番の後に色による振り分けがあるので、このギターは正確には「TD01-8(Blue)」です。
330
種類 | 6弦セミ・アコースティック |
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メーカー | Rickenbacker |
型番 | 330 |
製造年 | 1964〜69年 |
色 | ジェット・グロー(黒) |
ボディ | メイプル |
ネック | メイプル |
指板 | ローズウッド |
リッケンバッカーといえばビートルズですが、ジョン・レノン使用モデルは325というもっと小型のギターです。
陽水使用個体の特徴は、21フレットまでしかないこと、トースターと呼ばれるヴィンテージ・ピックアップ(VP)であること、テイル・ピースがR型であることです。
以上により、64〜69年に製造されたものとしました。
少なくとも82年後半のツアーではすでに使用されているようです。
映像では『クラムチャウダー』と『STARDUST RENDEZ-VOUS』で活躍、『9.5カラット』でアルバム賞を受賞した85年のレコード大賞に安全地帯と出演したときにも使用していましたが、その後はさっぱりです。
映像・写真で見る使用例
参考リンク
360/12
種類 | 12弦セミ・アコースティック |
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メーカー | Rickenbacker |
型番 | 360/12 |
製造年 | 1964〜69年 |
色 | ファイア・グロー(レッド・サンバースト) |
ボディ | メイプル |
ネック | メイプル |
指板 | ローズウッド |
12弦のエレクトリックといえばこれ、と世界的に認知されているリッケンバッカー。
この色がもっともリッケンバッカーらしいといわれています。
このメーカーの12弦ギターは他の標準的なものと異なり、副弦が下にあります。
型番も色もそのままぴったりジョージ・ハリソン愛用モデルと同一。
上記330との見た目の違いは指板のインレイとボディ縁の曲線です。
「Make-up Shadow」発売時のみ、プロモーション・ヴィデオや『MUSIC JOURNAL』出演時(93年08月04日)のやけに寂しいバンドなし(カラオケ)での演奏で使用していました。
それ以前・以降では全く見かけません。
陽水使用個体の特徴は、上記330と全く同じです。
映像・写真で見る使用例
- 「Make-up Shadow」プロモーション・ヴィデオ
参考リンク
YD-304
種類 | 6弦フォーク |
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メーカー | 旧S.Yairi |
型番 | YD-304 |
製造年 | 1971年頃 |
色 | ナチュラル |
トップ | スプルース |
サイド | ハカランダ(合板) |
バック | ハカランダ(合板)とメイプル(センター)の3ピース |
ネック | マホガニー |
指板 | エボニー |
以下、海老沢泰久『満月 空に満月』からの引用です。
72年、「夢の中へ」を作ろうとしているときの話。
井上陽水は、十二月の末にギターとテープレコーダーを持って田川の実家に帰った。ギターは浪人していたときに別府秀行が買ってくれた十二弦ギターではなく、ヤイリというメーカーのフォーク・ギターを持って行った。《断絶》のレコーディングのときに買ったもので、自分で買った初めてのギターだった。
大学卒業者の初任給が4〜5万だった頃で、定価\80,000。
それでも『氷の世界』当時の陽水人気の頃、かなり売れたそうです。
ワシントン条約批准前で、無造作にハカランダが使われていますが、合板です。
この会社は製品の永久保証を謳っていましたが、会社の方が先になくなりました。
90年代末に復活したS.Yairiは会社名の権利のみの別メーカーです。
『断絶』の頃からのメイン・ギターといわれています。
ヤマハのFG-150があるので、本当にこれが「自分で買った初めてのギターだった
」のかどうかはわかりません。
どうもこのギター、一時期指板のポジション・マークに上から直径1cm以上ほどもあるアルミ箔のシールのようなものを貼っていたようです。
オリジナルのドットに合わせて、5フレットに1枚・7フレットに2枚・9フレットに1枚・12フレット2枚貼ってあります。
15・17フレットは素のままです。
このシールらしきものによるポジション・マークは、見やすくするため、という言い訳が一応立たなくもありません。
本来指板のインレイは演奏者にとって演奏中あまり見えることはなく、どうでもよいものです。
ただ陽水のこの当時の写真を見ると、弾き語りのときには、猫背でギターをかなり手前に傾けています。
いまと違い、当時は陽水もよくカポタストを挿していましたし、こういう癖があるなら、よほど暗いステージ上では役に立ったかも知れません。
出所不明の「傘がない」弾き語り映像(72年頃?)では、このシールらしきものが、ヘッドにも縦に3枚、ブリッジの両端にも1枚ずつ貼ってあるのが確認できます。
これはデコレーション以外に考えられません。
『センチメンタル』のジャケット内にある写真でも、ヘッドとブリッジのシールが確認できます。
『ひとり旅』にある写真では、ヘッドは写っていないのでわかりませんが、ブリッジのシールはなさそうです。
『ヤングインパルス』出演時(72年05月14日)の「傘がない」では、ヘッドにもブリッジにもありません。
先の出所不明と同じ皮のジャンパーを着ている、おそらく『Folk & Rock in '73』出演時(73年02月11日)のときと思われる『井上陽水 ベスト4』のジャケット写真でも、ヘッドは『ひとり旅』同様写っていませんが、ブリッジのシールは貼っていないように見えます。
『井上陽水 作品全集』という楽譜集の表紙では、ヘッドのシールも貼ってありません。
かつ、7フレットの下と12フレットの上のシールがはがれています。
『音のそとがわで』にある弦を取り替えている写真でも同様です。
その上で見直すと、『井上陽水 ベスト4』の写真では、7フレット下のシールが剥がれかかっているように見えなくもありません。
指板にシールを貼るというのは、本来職業演奏家では考えられません。
ましてやデコレーション目的となると、ずいぶん貧乏くさい気がします。
しかし以前はこのシールが貼ってあるギターを歴としたインレイが入っていると考え、別に分類していましたが、『井上陽水 作品全集』の表紙では明らかにヘッドのロゴがS.Yairiであることから、同一のギターと判断しました。
ただし、『もどり道』のジャケット裏と同じときに撮影されたと思われる別の写真からすると、同じ型番かどうかはわかりませんが、どうやら陽水はヤイリを少なくとも2本は持っていたようです。
もう1本の方は5フレットのポジション・マークがやや大きめに見えるので、上記のシールらしきものは、貼ってあるのと貼っていないのがあるのかも知れません。
写真の角度による反射のせいかも知れませんが、陽水のアパートに無造作に置かれているこのギターの写真では、ピックガードの周りに相当のひっかき傷(ピック・スクラッチ)が入っているように見え、他の写真では見えないので、シールらしきものが貼ってあるのが傷んでいない方でしょうか。
下記は、15年に坂崎幸之助のラジオ番組に出演したときの会話です(2015年08月07日)。
坂「今日は陽水さんいらっしゃるということでうちのスタッフが、S.Yairiのギターをですね」
陽「あ、ねぇ、良いギターですよねぇ。これなんかもういま使えない木があるらしいね」
坂「そう、ハカランダでねぇ」
(中略)
坂「モップスがやってたんですか?」
陽「モップスはね、星勝とドラムのスズキ幹治」
坂「はい、弟さん」
陽「はい。あの二人が、まあ、もちろんベースの三幸太郎も、とにかくもうアコースティック・ギターで、こう、ガッガッガッってやる時期でしたね」
坂「あ、そうだったんですか」
陽「で、僕は、その、金魚の糞みたいにくっついてて、で、彼らが…」
坂「大きな金魚の糞ですね(笑)」
陽「やっぱり、あの、ヤイリだとか言い始めて、あそこら辺が中心になって、ヤイリを購入して」
坂「まだマーチンが高いから」
陽「ちょっとねぇ」
坂「手が出ないしなぁ、みたいな感じありましたよ」
陽「はーい、それで僕もついでにお願いしたりしたんですよ」
14年の『氷の世界ツアー』で久しぶりに復活しました。
このときはFISHMANのRare Earthが装着されていました。
映像・写真で見る使用例
- 『陽水II センチメンタル』(LP)ジャケット内側
- 『もどり道』ジャケット裏・「うれいの年表」
- 『井上陽水 作品全集』(出版年不明/二葉音楽出版社)表紙・『井上陽水と歌おう』(1973年/国際楽譜出版社)表紙(同じときの写真と思われるもの)
- 『井上陽水 ベスト4』(コンパクト盤)ジャケット
- 『音のそとがわで』(1975年/サンリオ出版)内写真
- 『井上陽水詩集 ひとり旅』(1976年/新興楽譜出版社)内写真
- 『GOLDEN BOOK』(1999年/ツアー・パンフレット)
- 『“氷の世界40年”』
- 『氷の世界ツアー』
参考リンク
LKSM
種類 | 12弦フォーク |
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メーカー | Taylor |
型番 | LKSM |
製造年 | 1990年代 |
トップ | シトカ・スプルース |
サイド | マホガニー |
バック | マホガニー |
ネック | マホガニー |
指板 | エボニー |
ブリッジ | エボニー |
サドル | タスク |
ピックガード | なし |
その他の特徴 | シングル・カッタウェイ、ピックアップつき |
レオ・コッケ・モデル。
LKSMという型番は「Leo Kottke Signature Model」の略です。
94年頃から使われ始めています。
「新しいラプソディー」や「最後ニュース」での御用達。
このギターもJ-45同様、『The Premium Night』ではキーを2つ下げてチューニングされています。
2006年10月16日のよこすか芸術劇場ではこのギターで「ジェラシー」が始まりましたが、2007年04月13日(グリーンホール相模大野)のコンサートではノーマル・チューニングのD-55を使用していました。
横須賀のときだけ「ジェラシー」をGmで唄ったのか、それともこのときはノーマル・チューニングだったのか、いまとなってはわかりません。
このギターは当初、エア・マイクとFISHMANのピエゾをブレンドして出力していたそうです。
その後、EMGのピエゾに変更。
現在はFISHMAN製のRare Earthがサウンド・ホールに取りつけられているのを確認できます。
12弦だとマグネティック・タイプだけでは不安がありますから、何か別のピエゾなりエア・マイクなりが同時に作動していると考えられます。
映像・写真で見る使用例
- 『ギター弾き語り 井上陽水 ベストファイル 』(2002年/ドレミ楽譜出版社)表紙
- 『The Premium Night』
- 『40th Special Thanks Live in 武道館』
参考リンク
XX-MC 20TH ANNIVERSARY
種類 | 6弦フォーク |
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メーカー | Taylor |
型番 | XX-MC |
製造年 | 1994年 |
トップ | シダー |
サイド | マホガニー |
バック | マホガニー |
ネック | マホガニー |
指板 | エボニー |
ペグ | グローヴァー製ロトマティック(金) |
ピックガード | なし |
その他の特徴 | ピックアップつき |
1994年のTaylor創業20周年記念モデルです。
限定250本。
12から18フレットにかけて入っているインレイが特徴です。
90年代末から00年代半ばにかけてしばしば起用されました。
映像としてはNHKで放送されたBlue Noteでのライヴでも確認できます。
J-45の代わりに登場しましたが、J-45が再復活して以降、見かけなくなりました。
最後の使用は、井上陽水奥田民生として『ハッピークリスマスショー』出演時(06年12月24日)の「クリスマス・バニラシェイク」でしたが、『井上陽水 マニアックカタログ』(13年04月07日)で久しぶりに登場。
99年09月24日の六本木スイートベイジル139でのシークレット・ライヴではゲスト出演した忌野清志郎(「帰れない二人」)が、『空想ハイウェイ ACT II』(04年08月05日)では三上 寛(「夢は夜ひらく」)と加川 良(「教訓I」)がこのギターを借りて演奏しました。
映像・写真で見る使用例
- 『UNITED TOUR』
- 持田香織 produced by 井上陽水「いつのまにか少女は」プロモーション・ヴィデオ
- 忌野清志郎『2005★GOD Presents ROMANCE GRAY 35』内「忙しすぎたから」、「帰れない二人」
#20
種類 | 6弦フォーク |
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メーカー | Terry's Terry |
製造年 | 1991年頃 |
色 | 黒 |
トップ | スプルース |
その他の特徴 | ピックアップ2種(SUNRISEマグネティック・FISHMANピエゾ)つき |
92年のSparkling Blueツアーや94年『永遠のシュール』でのツアーで使用、シングル「移動電話/カミナリと風」のジャケットで持っているギターです。
当時は他メーカーとの契約の都合でもあったのか、表立った写真ではことごとくヘッドのブランド名が消されていました。
ヤマハのギター制作者中本輝美が独立後立ち上げたブランドで、このギターのシリアル番号は20だそうです。
1本ずつが受注生産で、とくに型番というものは存在しません。
メイプル材も使用されているのがわかっているのですが、具体的にどの部分にか正確にはわからないので、表には書きませんでした。
サウンド・ホールを挟むかたちでピックガードが左右両方についています。
現在は依布サラサが使用しているようです。
このギターは最初からステージ用と考えられており、制作時すでにピックアップが2つついていたらしく、ひとつはサウンド・ホールにSUNRISE製、もうひとつは外からはわかりませんが、FISHMANのピエゾだったそうです。
映像・写真で見る使用例
- 「移動電話/カミナリと風」ジャケット・『永遠のシュール』ジャケット(同じときのもの)
- 『GIARDINO』(1994年/「永遠のシュール」ツアー・パンフレット)
参考リンク
(不明)
種類 | 6弦フォーク |
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メーカー | ヤマハ |
色 | 黒 |
その他の特徴 | ピックアップまたはエア・マイク内蔵 |
76年頃の写真にあるギター。
派手なかたちのピックガードがサウンド・ホールを挟んで、左右両方に貼ってあります。
これと全く同じ見た目のギターはおそらく一般発売されていません。
ジャンボ・タイプでこの頃のYAMAHAでは似たような胴型としてL-52等があります。
完全なオーダー品か、あるいは78年から発売されたCJ(カントリー・ジャンボ)シリーズのモニター用試作品でしょうか。
サイド右下にジャックが見えるので、ピックアップかエア・マイクが内蔵されているようです。
映像・写真で見る使用例
- 『陽水GOING ON 1976』(1976年/ツアー・パンフレット)
- 『井上陽水作品全集 招待状のないショー』(1976年/立風書房)表紙
APX-9-12
種類 | 12弦エレクトリック・アコースティック |
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メーカー | ヤマハ |
型番 | APX-9-12 |
製造年 | 1986年? |
色 | ブルー・バースト |
トップ | スプルース |
サイド | アガチス |
バック | アガチス |
ネック | マホガニー |
指板 | パリサンドル |
ブリッジ | パリサンドル |
ピックアップ | SYSTEM-13C |
その他の特徴 | APXカッタウェイアーチドバック |
『STARDUST RENDEZ-VOUS』のとき、「新しいラプソディー」で使用した12弦ギター。
発売された映像ではこの曲はカットされていますが、ギター・スタンドに立てかけてあるのが見えます。
一般向けの発売は87年だそうです。
映像・写真で見る使用例
- 『STARDUST RENDEZ-VOUS』(使用シーンは収録されていません)
APX-50
種類 | 6弦エレクトリック・アコースティック |
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メーカー | ヤマハ |
型番 | APX-50 |
製造年 | 1986年? |
色 | ブラック・バースト |
トップ | スプルース |
サイド | シカモア |
バック | シカモア |
ネック | マホガニー |
指板 | エボニー |
ブリッジ | エボニー |
ピックガード | APX用透明 |
ピックアップ | SYSTEM-13G |
その他の特徴 | APXカッタウェイアーチドバック |
87年03月の発売らしいのですが、86年の映像ですでに使用されています。
契約アーティストに対する試供品のようなかたちだったのか。
一時期このAPXシリーズはほとんどが廃版になりましたが、最近少しずつ復活してきています。
サウンド・ホールやブリッジの形状が当時のものとは少し違う他、いまのところ最上位モデルでもヘッドやボディに貝によるバインディングは入っていません。
このギターはヤマハの改良型2wayピックアップ搭載で、エンド・ピン・ジャックからはモノラル、それより下の、たとえばギブソンのJ-160Eのような場所にあるジャックからはステレオで出力できます。
ステレオでは左右で高音弦と低音弦、または奇数弦と偶数弦の分離といった面白い出力ができます。
プリアンプ搭載。
多くの一般発売分(といっても受注生産品)のサウンド・ホール周りは茶色ですが、陽水使用モデルは黒です。
陽水使用個体にはバック内側に、通常この機種にはないブレイジングが横に入っているのが見えます。
透明のAPX専用型ピックガードつき。
『夜のシミュレーション』では左肩に文字が書かれていますが、何と書いてあるのか読めません。
この文字は『加山雄三ショー』出演時(89年01月16・23日)には消されているのが確認できるので、直接書いたのではなく、字の書かれたシールが貼ってあったのでしょう。
このときは加山雄三が「旅人よ」を、のちの結婚10周年パーティ(89年03月07日)ではかまやつひろしが「我が良き友よ」、玉置浩二が「ワインレッドの心」・「恋の予感」をこのギターを弾いて唄いました。
ここ20年以上、使用の機会はないようです。
映像・写真で見る使用例
F-340
種類 | 6弦フォーク |
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メーカー | ヤマハ |
型番 | F-340 BL |
色 | 黒 |
トップ | スプルース |
サイド | メランチ |
バック | メランチ |
ネック | ナトー |
指板 | ローズウッド |
ブリッジ | ローズウッド |
「森花処女林」のプロモーション・ヴィデオで使用されたギター。
特徴はヤマハの同価格帯ギターよりヘッドのY字型インレイが若干大きいことです。
おそらく定価2万円前後のはずですので、陽水所有ではなく、撮影用の可能性が高いです。
このギターにはナチュラルと黒の2種があり、黒は日本では発売されなかったかも知れません。
映像・写真で見る使用例
- 「森花処女林」プロモーション・ヴィデオ
FG-150
種類 | 6弦フォーク |
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メーカー | ヤマハ |
型番 | FG-150 |
製造年 | 1966〜69年 |
色 | ナチュラル |
トップ | スプルース |
サイド | マホガニー |
バック | マホガニー |
ネック | マホガニー |
指板 | ローズウッド |
ブリッジ | ローズウッド |
『ヤング・センス』1972年夏号の「特集グラフ
」にある「井上陽水のアパート独り暮らし
」という写真で見えるギター。
この号の冒頭には「井上陽水の夏休みフォークギター塾
」というコーナーがありますが、そこで写っているのはYD-304です。
このギターはヤイリとはピックガードの形状とボディ・タイプが異なります。
ヘッドの形状からヤマハの察しはついていましたが、確証がなかったため、当初は[不明]に分類していました。
その後、『平凡パンチ』(1972年12月04日号)で別の角度からの写真が掲載されているのを発見、ロッド・カヴァーの反射具合やブリッジの形状からFG-150と判断しました。
同180(ドレッドノート)とともに、初の日本製フォーク・ギターでした。
初発売時の定価は15,000円です(その後値上げ)。
陽水所有個体はロッド・カヴァーが釣鐘型に見えるので初期型ですが、ヘッドの上2/3が見えないため、ロゴがわからず、製造年をこれ以上特定できません。
YD-304の項で『満月 空に満月』から引用しましたが、発売年・価格から考えて、これこそが「自分で買った初めてのギターだった
」のではないでしょうか。
春日のように、人からもらった可能性もありますが。
少なくともYD-304より入手は先だと思います。
『guts』(1973年08月号)にあるインタヴィューの「陽水の財産リスト
」という項目では、「ギター 4本
」とあります。
メイン | : | ヤイリ |
12弦 | : | 春日を手放しマーチン風 |
エレクトリック | : | 『断絶』ジャケット |
家用? | : | FG-150 |
でしょうか。
73年07月ならすでにヤイリは2本あったはずですし、数が合いません。
『断絶』のエレクトリックは撮影用でしょうか。
それともこのFG-150はすでになかったのでしょうか。
なお、このリストによるとこの時期、ハーモニカを14本、それから「お母さんから譲りうけた
」という三味線を持っていたそうです。
FG-550
種類 | 12弦フォーク |
---|---|
メーカー | ヤマハ |
型番 | FG-150 |
製造年 | 1969年 |
色 | ナチュラル |
トップ | スプルース(単板) |
サイド | ハカランダ(単板) |
バック | ハカランダ |
ネック | マホガニー |
指板 | エボニー |
ブリッジ | エボニー |
「カンドレ・マンドレ」のジャケット裏写真で使われています。
ピックガードの形状が違うため、春日ではなく、ボディ形状が違うため、マーチン風でもありません。
ピックガードのネックとの接触部分の形状からするとおそらくヤマハのはずで、サウンド・ホールの太いリングが一番外側にもあることから、廉価版のFG-230ではなく、550と判断しました。
発売が69年05月だそうで、「カンドレ・マンドレ」をRGBに持ち込んだのが04月、東京での録音が06月、このとき一緒にジャケット撮影も行われたとして、発売直後の製品を使っていたことになります。
本人のものではない撮影用でしょうか。
映像・写真で見る使用例
- 「カンドレ・マンドレ」ジャケット裏
L-31A
種類 | 6弦フォーク |
---|---|
メーカー | ヤマハ |
型番 | L-31AE |
製造年 | 1977〜87年 |
トップ | スプルース |
サイド | ハカランダ |
バック | ハカランダ(3ピース) |
ネック | マホガニー |
指板 | エボニー |
ブリッジ | エボニー |
ピックガード | 本べっこう? |
その他の特徴 | YAMAHA旧仕様ピックアップつき |
小椋 佳のNHKホールでのコンサートにゲスト出演時(87年06月07日)、「少しは私に愛を下さい」で使用していました。
当初ボディ色からL-10Tかと思っていましたが、ヘッドにロゴ以外のインレイのようなもの(「Nippon Gakki Co.,Ltd. SINCE 1887 TRADITIONAL ARTIST MODEL MADE IN JAPAN
」のはず)が見えること、ボディのバインディングが破線ではないこと、ブリッジの曲線部に若干の割れ目のようなものが見えることから、L-31Aに変更しました。
このギターのロッド・カヴァーとピックガードには本べっこうが使われているものがありますが、年代によるようですので、表にはクエスション・マークをつけました。
映像・写真で見る使用例
- 小椋 佳『小椋佳アーカイブ〜LIVE HISTORY〜』内「少しは私に愛を下さい」
LA-47
種類 | 6弦フォーク |
---|---|
メーカー | ヤマハ |
型番 | LA-47 |
製造年 | 1982〜84年 |
トップ | スプルース |
サイド | インドローズ |
バック | インドローズ |
ネック | マホガニー |
指板 | エボニー |
ブリッジ | エボニー |
84年ツアー・パンフレットの使用ギター一覧にありますが、実際の使用シーンは見たことがありません。
F-55同様、誤植の可能性もあります。
ちなみに下記LA-57とはヘッドのラベルが違います。
LA-57
種類 | 6弦フォーク |
---|---|
メーカー | ヤマハ |
型番 | LA-57 |
製造年 | 1982〜86年 |
トップ | スプルース |
サイド | ハカランダ |
バック | ハカランダ(3ピース) |
ネック | マホガニー |
指板 | エボニー |
ブリッジ | エボニー |
ピックガード | 透明 |
その他の特徴 | YAMAHA旧仕様ピックアップつき |
発売は82年12月だそうです。
サイドに大きいノブが3+1つある旧仕様のピックアップがついています。
ピックガードは透明。
『クラムチャウダー』での使用時にはピックガードの少し下に肌色のテープが貼ってあります。
内蔵型のピックアップは後づけで、当初はコンタクト・タイプだったのでしょうか。
『夜のシミュレーション』ではテープを剥がした跡がはっきり見えます。
80年代半ばから90年頃まで陽水がとくに愛用していたギターです。
映像での確認は『クラムチャウダー』から。
『夜のシミュレーション』での使用が記憶に残ります。
その後『とんねるずのみなさんのおかげです』内「井上陽水物語」でも使用されていました。
映像・写真で見る使用例
- 『クラムチャウダー』内「傘がない」
- 『夜のシミュレーション』
- 「少年時代」プロモーション・ヴィデオ
- 「最後のニュース」プロモーション・ヴィデオ(2nd Version)
- 「バレリーナ」プロモーション・ヴィデオ(『Curve』収録版)
LA
使用例は『夜のシミュレーション』のみ。
ギブソンのロゴ入りストラップがついてる方で、「WHY」と「眠りにさそわれ」で使用されています。
永くLA-57をもう1本用意したものと勘違いしていました。
陽水使用のLAはいずれもツー・ピース・バックで、一部製品にスリー・ピース・バックがあるものと思っていましたが、スリー・ピース・バックこそが57のアイデンティティであることを最近になって知りました。
となるとツー・ピースのこのギターは少なくとも57ではありません。
『夜のシミュレーション』ではツー・ピースのこのギターは裏板がはっきり見えますが、もう1本についてはよく見えず、ヘッドのラベルからいずれも57だと判断していました。
しかし「WHY」と「眠りにさそわれ」以外で使用されるギターはスリー・ピースのため、サイドのネック・ヒールに接しているところにバインディングが入っており、ツー・ピースのこちらには入っていません。
『とんねるずのみなさんのおかげです』内「井上陽水物語」ではスリー・ピースなのが裏板からも確認できます。
先に挙げた47はツー・ピースですが、ヘッドにラベルがありません。
ツー・ピースでヘッドにラベルがあるのは、唯一87年発売のLA-90です。
LA-90にはデフォルトで透明ピックガードもついていましたので、いよいよこのギターに近いのですが、陽水使用個体は旧タイプの純正ピックアップが取りつけられています。
LA-90は確かに標準でピックアップが取りつけられていますが、すでにこの時期にはAPXが発売されており、ピックアップは新型でした。
ということで考えられるのは3つ。
- 実はこれこそが47で、当時としては標準の旧型ピックアップとヘッドのラベルをつけた。
- 当時としては標準の旧型ピックアップをつけた57をツー・ピース・バックで作った。
- LA-90の提供があったが、ピックアップは旧仕様だった。
どれも説得力が弱いです。
ヤマハは有名使用者向けによくカスタム品を提供するので正直よくわかりませんが、ヘッドのラベルは飾りとはいえ、シリーズ初発売時には57にのみ許された最上位の証であり、47にはつけられないでしょう。
また先に述べたように根本の構造に関わるツー・ピースでは57とは呼べません。
残るピックアップは、進化が技術力の証で、好き好んで旧型をつける意味はありません。
それでも、一番近いのは90でしょうか。
ということでこのギターにはっきりとした型番を認めることはできません。
わかりやすい呼び方もないため、LAとのみしました。
アルファベット順だとLAの一番始めに置くべきですが、紛らわしいのでここに配置します。
映像・写真で見る使用例
(『女番長 野良猫ロック』)
『女番長 野良猫ロック』出演時に使用している12弦ギター。
シングル盤「花にさえ、鳥にさえ」のジャケットに写っているものと同一です。
クラシック・ギターによく見られるスロッテッド・ヘッドで、ピックガードの形状、肩の曲線、12フレット・ジョイント等、マーチンのD12-20に酷似しています。
サイドにバインディングがなさそうなので、D12-35ではありません。
当時本物のマーチンを手に入れる余裕があったのか。
同じタイプの6弦ギターであるD-28SまたはD-18Sのコピー品を、信頼できるところではたとえばカワセ楽器が作っていたようですが、マスターならヘッドのロゴがはっきり見えるはずですし……
なお、『もどり道』のジャケット裏には、YD-304の弦を張り替える陽水の姿が映っていて、その向かって右側にもギターが立てかけられています。
このギターはブリッジ・ピンが2段になっていることから、12弦ギターです。
固定型のサドルと、ピン横に飾りがないことから、春日ではありません。
このマーチン風ギターでしょうか。
映像・写真で見る使用例
- 映画『女番長 野良猫ロック』(1970年)
- 「花にさえ、鳥にさえ」ジャケット
(『断絶』ジャケット)
種類 | エレクトリック |
---|
『断絶』ジャケット写真他でソフト・ケースに入って陽水のかたわらに寝かされています。
階段を滑り落ちそうでおっかない。
映像・写真で見る使用例
- 『断絶』ジャケット、「傘がない」ジャケット、「夢の中へ」プロモーション・ヴィデオ(全て同じときのもの)
(『井上陽水 孤独の世界』表紙)
『井上陽水 孤独の世界』表紙に使用されている写真で見ることのできるクラシック・ギター。
着ているセーターの柄と背景の模様が、『断絶』のインナー・スリーヴと同一です。
出所不明のモノクロ写真は服が違いますが、ギターは同一でしょうか。
このギターは単なる撮影用で本人のものではないかも知れません。
映像・写真で見る使用例
- 塩沢 茂『井上陽水 孤独の世界』(1975年/講談社)表紙
(所ジョージからのプレゼント)
以下、所ジョージのライヴ盤『LIVE 絶滅の危機』より、坂崎幸之助との会話を引用します。
所「これやりますか」
坂「次、7カポですよ」
所「そんな高かったでしたっけ?」
坂「そう」
所「こんなですか? ああ、これは弦が堅くなって弾きづらいですね〜」
坂「ふはははははははは」
所「大丈夫ですか、これで?(笑)」
坂「おお、いいよいいよ(笑)」
所「人間、弾けるものですか? ここで(笑)」
坂「弾ける弾ける弾ける。大丈夫」
所「驚きましたね、私は」
坂「そう?(笑)」
所「この辺、使ったことないですから、ギターって」
坂「ふはは、昔そういえばさ」
所「何のためにここがあんのかよくわからない」
坂「短いの作んなかった? 所」
所「ああ、5フレット」
坂「5フレット(笑)」
所「ここまでのギターね。どうせここしか使わないんだからここまででいいよって短いギター作ったんですよ、私。ええ、こういう短いのをね。はじめからカポが5にあるようなギターをね(笑)。あれはね、井上陽水さんとこに行ってます」
坂「ああ、そう」
所「うん。井上陽水さんにギターあげるつって、あげたんですよ。そしたらあまりの短さに驚いてましたね(笑)。『ああ、ありがとう』って言ってましたけど」
坂「じゃあ所は拓郎さんにも陽水さんにもあげてんだ、ギター」
所「すごいよ」
坂「すごいね」
所「すごいよ」
坂「すごいすね〜」
所「ええ。普通陽水さんの方からくれんじゃないの? 俺に。後輩に」
製造者名や詳細なギターの種類等一切不明ですが、おそらくフォーク・ギターでしょう。
いつか現物を見ることはできるでしょうか?w
(『UNITED COVER2』プロモーション映像)
『UNITED COVER2』発売時のプロモーション映像で、「シルエット・ロマンス」や「夢で逢いましょう」のときに使用していたクラシック・ギター。
本人のものではないかも知れません。
「リフレインが叫んでいる」ではJ-160Eでした。
映像・写真で見る使用例
- 『UNITED COVER2』プロモーション映像「シルエット・ロマンス」・「夢で逢いましょう」(2015年)
Gibson LG-0(『氷の世界』ジャケット)
種類 | 6弦フォーク |
---|---|
メーカー | Gibson |
型番 | LG-0(改) |
製造年 | 1963〜68年 |
トップ | マホガニー |
サイド | マホガニー |
バック | マホガニー |
ネック | マホガニー |
指板 | ローズウッド |
ブリッジ | ローズウッド |
ピックガード | 黒 |
その他の特徴 | テイル・ピース、クルーソン・デラックス・チューナー、アッパー・ベリー・ブリッジ |
以前から推測がありましたが、『LIFE 井上陽水 40年を語る』(NHK教育/2009年08月24〜27日)で忌野清志郎からの借りものと確認できました。
ボディ色とヘッド及びピックガードの形状から型番を判断しましたが、風変わりなのは、同シリーズや後継のBシリーズの12弦モデルのように、テイル・ピースがついていることです。
しかしブリッジにピン・ホールが6つあり、ピンを挿していません。
フォーク・トリオだった頃のRCサクセションの映像では破廉ケンチのギターにもテイル・ピースがついているのが確認できるので、バンドとして申し合わせた上での改造だったのでしょうか。
映像・写真で見る使用例
- 『氷の世界』ジャケット・『40th Special Thanks Live in 武道館』オープニング映像(同じときのもの)
C. F. Martin 5-18(『ニューヨーク24時間漂流コンサート』)
種類 | 6弦フォーク |
---|---|
メーカー | Martin |
型番 | 5-18 |
トップ | シトカ・スプルース |
サイド | マホガニー |
バック | マホガニー |
ネック | マホガニー |
指板 | ローズウッド |
ブリッジ | ローズウッド |
ピックガード | 黒 |
小室 等の『ニューヨーク24時間漂流コンサート』(81年04月18日収録)出演時、セントラル・パークのダコタハウス前にて、吉田拓郎とベンチに座って「If I fell」・「All my loving」・「And I love her」等を唄うときに弾いたギター。
「青空、ひとりきり」も唄ったらしいのですが、よくわかりません。
マーチンの小型ギターで、バックパッカーではありませんが、トラヴェル・ギターの一種です。
ラジオ局(TBS)側が用意したものとしてははまりすぎている気がします。
当時マーチンが好きだった小室 等からの借りものでしょうか。
ここに挙げた写真が表紙になっている『週間FM東版』(81年05月25日号)には、
また、楽器好きの3人はタイムズ・スクエアにある楽器店街に入りびたり、小室サンと陽水はそれぞれギターを買ったが、拓郎は目うつりして、とうとう買わずじまいだったというエピソードも残してきた。
とあります。
こんなときにしか使いようもない小型ギターをわざわざ購入するとも思えませんので、別のギターのことかと思いますが、どちらにしてもこのギターについての情報は他にないため、所有一覧ではなく、ここに配置しました。
(小室等とのTV番組)
90年頃に小室等と出演したTV番組で、リクエスト・トップ10を唄うときに弾いたギター。
前後も含め、同じギターの使用シーンを他に見たことがないので、小室等からの借りものか、番組が用意したものかも知れません。
K.Yairi TG-55(南こうせつサマー・ピクニック・ファイナル)
種類 | 6弦フォーク |
---|---|
メーカー | K.Yairi |
型番 | TG-55 |
製造年 | 1970年代後半 |
色 | アンティーク・サンバースト |
トップ | えぞ松またはスプルース(単板) |
サイド | ローズウッド |
バック | ローズウッド |
ネック | ホンジュラス・マホガニー |
指板 | ブラック・エボニー(メキシコ貝入り) |
チューナー | グローバー |
ピックガード | 黒 |
南こうせつサマー・ピクニック・ファイナル(90年08月11〜12日)飛び入り時に「最後のニュース」を弾いたギター。
吉田拓郎からの借りものです。
谷口楽器とK.YairiによるGuildのD-55のコピー品です。
同じギターを小室 等が弾いている写真が残っていますので、同一個体が行き来しているのかも知れません。
参考リンク
Ovation(『筑紫哲也NEWS23』)
種類 | 6弦エレクトリック・アコースティック |
---|---|
メーカー | Ovation |
『筑紫哲也NEWS23』出演時(2回目/90年11月22日)に「ワカンナイ」を弾いたギター。
(『とんねるずのみなさんのおかげです』)
種類 | 6弦フォーク |
---|---|
色 | 白 |
ピックガード | 黒 |
『とんねるずのみなさんのおかげです』出演時(90年)にアパート風セット内で「Tokyo」・「ギャラリー」・「Pi Po Pa」等を弾いたギター。
トップ右下に「TV JOCKEY」というシールが貼ってあります。
Ovation(『ねるとん紅鯨団』)
種類 | 6弦エレクトリック・アコースティック |
---|---|
メーカー | Ovation |
とんねるずの『ねるとん紅鯨団』出演時(90年)に「Tokyo」を弾いたギター。
Ovation(T & T)
種類 | 6弦エレクトリック・アコースティック |
---|---|
メーカー | Ovation |
型番 | ADAMAS |
その他の特徴 | シングル・カッタウェイ |
タモリ・玉置浩二(T & T)とのTV出演時に「Tokyo」・「Till there was you」・「いっそセレナーデ」・「枯葉」等を弾いたギター。
TV局が用意したものではなく、玉置浩二所有かも知れません。
その後玉置浩二が受け取り、「夏の終わりのハーモニー」を一緒に唄いました。
(『タモリ倶楽部』)
種類 | 6弦フォーク |
---|---|
色 | 白 |
ピックガード | 黒 |
『タモリ倶楽部』出演時(92年12月18日)に「空耳アワー」で「心もよう」を冒頭3小節ほど弾いたセット内のギター。
投稿に対する賞品として安斎 肇夫人・香代子さんに贈られたはずです。
Morris TC-1(長崎・普賢岳噴火災害救済コンサート)
種類 | 6弦エレクトリック・アコースティック |
---|---|
メーカー | Morris |
型番 | TC-1 |
色 | オレンジ・サンバースト |
トップ | スプルース(単板) |
サイド | グラスファイバー |
バック | グラスファイバー |
指板 | ローズウッド |
その他の特徴 | シングル・カッタウェイ |
長崎市公会堂での長崎・普賢岳噴火災害救済コンサート(94年03月13日)にゲスト出演時、楽屋で弾いたギター。
おそらく泉谷しげるからの借りものです。
当初泉谷しげるの愛用ギター一覧から型番を拾ってきて、TC-601としていましたが、ヘッドのインレイからTC-1に変更しました。
ボディはグラスファイバー製。
泉谷しげるは同時期にTC-2も使用しています。
ウルトラフォーク II
『恵の新春スペシャル 夢の中へ 隠れ名人・噂の達人を探せ!!』(02年01月06日)で試奏したフォーク・ギターを遠隔操作する明和電機製の装置。
左手でリモート・コントローラのキーを押さえると、ギターにつけられたカポタストのような部品がセーハをするので、オープン・チューニングなのでしょう。
ギター本体は替えが利く模様。
参考リンク
K.Yairi(ALVAREZ)WY1
種類 | 6弦エレクトリック・アコースティック |
---|---|
メーカー | K.Yairi(ALVAREZ) |
型番 | WY1 |
トップ | シダー |
サイド | マホガニー |
バック | ローズウッド |
ネック | ローズウッド |
指板 | エボニー |
ブリッジ | エボニー |
ピックガード | 透明 |
その他の特徴 | シングル・カッタウェイ |
『HEY!HEY!HEY!』出演時(02年12月02日)に「よっちゃんイカ」を弾いたギター。
参考リンク
ハーモニカとハーモニカ・ホルダ
ハーモニカは備品ではなく、純然たる楽器ですが。
使用がわかっているのはホーナーのマリーン・バンドです。
「氷の世界」も「いつのまにか少女は」もGmのため、B♭が用意されています(最近、「いつのまにか少女は」は半音落としているようです)。
なお、ハーモニカ・ホルダはわかるだけでも、トンボ製旧型(HH290)・改良型(HH800)、HORNER製(S)等、様々なものを使っています。
以下の使用例はハーモニカ・ホルダのものです。
映像・写真で見る使用例
- 『氷の世界』ジャケット
- 『井上陽水作品全集 招待状のないショー』(1976年/立風書房)表紙
- 『夜のシミュレーション』「氷の世界」
- 持田香織 produced by 井上陽水「いつのまにか少女は」プロモーション・ヴィデオ
- 『The Premium Night』「いつのまにか少女は」
- 『Double Shopping Drive 2007』「夢の中へ」
参考リンク
フォーク弦
シングル「御免」のジャケット写真ではD-55の弦を張り替えています。
机の上に新しい弦の空袋が載っていて、これにKAWASEという文字が見えます。
神田のカワセ楽器オリジナル弦で、当時からえらく安かったことで有名です。
現在は真空パックのビニール袋入りになっています。
ゲージは不明ですが、陽水はライトくらいでしょうか。
当時吉田拓郎もこのカワセ弦を愛用していたという話を聞いたことがあります。
ちなみに『STARDUST RENDEZ-VOUS』のLP盤ジャケット裏には、スペシャル・サンクスとして「
」とあります。
これは有名な弦メーカーであるD'Addarioのことでしょう。
このときダダリオが弦を陽水に提供したのか、安全地帯に提供したのか、どちらにも提供したのか、弦以外の面での協力だったのか、さっぱりわかりませんが、84年のツアー・パンフレットでは六土開正の使用楽器一覧に「D'addario bass strings
」とあるので、この絡みでしょうか。
なお、何処かで聞いた話ですが、現在陽水がステージで使用するギターにはghsのBRIGHT BRONZE/ライト・ゲージが張られているそうです。
映像・写真で見る使用例
- 「御免」ジャケット
参考リンク
エレクトリック弦
76年発売の『井上陽水作品全集 招待状のないショー』という楽譜集に、弦のパックを右手で持ちながら、立てかけてあるストラトキャスターに左手で触っている写真が掲載されています。
この弦は70年代にイギリスのSOUND CITYが発売(製造はB.M.S.)していたエレクトリック用弦のうちのエリック・クラプトン・モデルです。
見つけることのできたミディアム、エキストラ・ライト、スーパー・ウルトラ・ライトの3種の画像のうちでは、エキストラ・ライトのパッケージ・デザインにもっとも近いので、ここに挙げておきます。
ただしデザインの違いは年代によるようです。
映像・写真で見る使用例
- 『井上陽水作品全集 招待状のないショー』(1976年/立風書房)内写真
ピック
シングル「御免」のジャケット写真では、黒と茶色(?)のピックが机の上に載っています。
『クラムチャウダー』での「傘がない」弾き語りシーンではギターのヘッド側からボディにかけてのアップがあり、白いピックを使っているのが見えます。
Fenderあたりでしょうか。
『夜のシミュレーション』では、使用された3本のギター全ての6弦ペグとナットのあいだに、予備として挟み込まれているのが見えます。
光の加減かオレンジに見えますが、備品台の上に置かれた数枚は黄色です。
『井上陽水1999-2006』に掲載されているストラトキャスターを弾く2000年の写真でも、やはりトライアングル型黄色のピックを使っていることがわかります。
『UNITED TOUR』のタイトル画面でのXX-MCや、『空想ハイウェイ ACT IV』でJ-45に挟んであるのも黄色いピックです。
『夜のシミュレーション』以降をジム・ダンロップ製としたのは、他に大手で黄色いピックを製造しているところがなさそうなのと、アップ画像でうっすら亀に似た絵柄が見えなくもないからです。
とくに『空想ハイウェイ』では、かなり亀の絵に近いのが確認できます。
何となく井上陽水という人はオリジナル・ピックは作らない気がします。
以上のように書いておきましたが、『別冊カドカワ』の「総力特集 井上陽水」(10年)内「ファンと陽水それぞれの物語
」という項目に「カメマーク入りの黄色いピック
」を拾ったという投稿がありますので、ダンロップ製で間違いありません。
参考リンク
カポタスト
種類 | カポタスト |
---|---|
メーカー | SHUBB |
型番 | C1 |
材質 | ニッケル他 |
もともと陽水はカポタストをつけての演奏があまり好きではないようで、こだわりもなさそうです。
以下、見覚えのあるカポタストをざっと挙げておきます。
映像・画像 | 曲名 | 種類・商品名 |
---|---|---|
72〜3年頃の弾き語り映像 | 傘がない | ゴム式 |
『陽水Special』 | 傘がない | ゴム式 |
『クラムチャウダー』 | ミスコンテスト | ゴム式 |
『夜のシミュレーション』 | 氷の世界 | ゴム式 |
Sparkling Blueツアー最終公演 | いつのまにか少女は | ゴム式 |
RE-SESSIONツアー | Just Fit | SHUBB製 |
『UNITED TOUR』 | Make-up Shadow | SHUBB製 |
『ハロー、グッバイ』 | 旅人よ | SHUBB製 |
『The Premium Night』 | 白いカーネーション | SHUBB製 |
『40th Special Thanks Live in 武道館』 | Make-up Shadow | SHUBB製 |
『氷の世界ツアー2014 ライブ・ザ・ベスト』 | 白い一日〜桜三月散歩道 | グライダー |
シャブはデラックス・タイプかどうかまではわかりません。
シャブを使用するときには、いずれの場合でも、蝶番の部分が1弦側から上に向けて挿されています(たとえばポール・サイモンやレオ・コッケは同カポタストを上から挿しています)。
参考リンク
『氷の世界ツアー』ではYD-304に、外さずに移動出来るグライダーが使用されました。
ストラップ
ストラップについては、メーカーのわかるものだけざっと。
映像・写真 | ギター | メーカー(型番) | 材質(色) |
---|---|---|---|
小室 等の素晴らしき音楽仲間 | ストラトキャスター | Fender(Monogrammed) | 合成繊維(白) |
『クラムチャウダー』 | LA-57 | Gibson | 合成繊維 |
『夜のシミュレーション』 | APX-50 | YAMAHA | 皮革 |
『夜のシミュレーション』 | LA | Gibson | 合成繊維 |
『Curve』リハーサル | FE-T100 | ERNIE BALL(POLYPRO) | 合成繊維(4040) |
Sparkling Blueツアー最終公演 | YD88 | Gibson | 合成繊維 |
『SPA!』表紙 | T's T | Gibson | 合成繊維 |
『HEY! HEY! HEY!』(95年) | ストラトキャスター | Fender(Monogrammed) | 合成繊維(赤) |
RE-SESSION | ストラトキャスター | Fender(Monogrammed) | 合成繊維 |
RE-SESSION | AA-82 | Fender(Monogrammed) | 合成繊維(白) |
『井上陽水1999-2006』 | ストラトキャスター | ERNIE BALL(POLYPRO) | 合成繊維(黒) |
『井上陽水ベストファイル』表紙 | LKSM | Fender(Monogrammed) | 合成繊維 |
『ROMANCE GRAY 35』 | XX-MC | ERNIE BALL(POLYPRO) | 合成繊維(ネイヴィ) |
『The Premium Night』 | D-55 | ERNIE BALL(POLYPRO) | 合成繊維(黒) |
40周年ライヴ | LKSM | ERNIE BALL(POLYPRO) | 合成繊維(オリーヴ) |
ギブソンのロゴが入ったストラップは『クラムチャウダー』でLA-57についていたのが、『夜のシミュレーション』ではもう1本のLAに行き、91年のライヴ・ハウス・ツアーではJ-45、Sparkling Blueツアー最終公演ではYD88に、『SPA!』表紙撮影時にはT's Tにつけられ、その後見かけなくなりました。
そのT's TにSparkling Blueツアー最終公演でつけられていたストラップ(メーカー不明)は『ミュージック・ステーション』での「ありがとう」や『UNITED TOUR』での「心もよう」でJ-45についているのが確認でき、そのまま『The Premium Night』や『40th Special Thanks Live in 武道館』で使用されています。
この派手な柄のストラップは、前方の皮革部分に「Y.I」とイニシャルが入っているので、特別注文品でしょう。
40周年の宣伝用写真では、革製と思われるストラップが新しく2本登場しました。
ひとつは、ビーズのような細かい飾りのついたストラップで、宣伝用写真ではギターが写っていないのでわからないのですが(傾き加減から見てエレクトリック・ギターでしょう)、「Love Rainbow」のプロモーション・ヴィデオや『40th Special Thanks Live in 武道館』でD-55につけられているものです。
宣伝用写真とそれ以外では、似たデザインでパターンの違うストラップに見えますが、取りつけている方向を逆にしているだけです。
もうひとつはメタル風の、四角い鋲が横に3つずつ打ってあるタイプで、モッキンバードやスーパー・チェットにつけられていました。
色々と探してみたなかでは、Laid BackのLGS3900Aがこれに一番近いようですが、たとえば『40th Special Thanks Live in 武道館』では似たようなデザインのベルトもしているので、特別注文品でしょうか。
鋲が金属なら、結構な重たさでしょう。
そのためか、こちらはTV番組用の収録を除くと、実際のステージでは使われなかったようです。
『UC2』ではクィック・リリースが装着されているのを確認出来ます。
参考リンク
ギター・アンプ
種類 | 真空管アンプ |
---|---|
メーカー | Fender |
型番 | Twin Reverb |
出力 | 100W |
74〜75年頃と思われるリハーサル風景の写真でスーパー・チェットがフェンダーのツイン・リヴァーヴと思われるアンプに立てかけられているのが見えます。
「Fender」のロゴに下線が入っていないようなので、74年の何回目かのマイナー・チェンジ後の製品です。
参考リンク
種類 | アンプ |
---|---|
メーカー | Roland |
型番 | JC-60 |
出力 | 60W |
スピーカ | 30cm x 1 |
パンフレットによると82・84年のツアーではローランドのJC-60が使用されることになっていたようです。
JCは「Jazz Chorus
」の略。
『ミスキャスト!? 沢田研二 VS 井上陽水(サンデープレゼント)』出演時(82年12月12日)の「リバーサイド ホテル」や「ワカンナイ」では、陽水のシールドが向かった先、ドラムの前に、それらしきアンプが見えます。
最近は、広い舞台上だと距離があってよくわからないのですが、遅くとも91年くらいからは、やはりローランドのJC-120と思われるギター・アンプが用意されていることが多いです。
ただし向かって左上のロゴが取れてしまっているようです。
映像・写真で見る使用例
参考リンク
チューナー
種類 | クロマチック・チューナー |
---|---|
メーカー | Roland(BOSS) |
型番 | TU-12 |
『夜のシミュレーション』や『Curve』では備品置きのテーブルの上に、Roland(BOSS)製のTU-12が載っているのが見えます。
映像・写真で見る使用例
参考リンク
種類 | クロマチック・チューナー |
---|---|
メーカー | KORG |
型番 | AW-1 |
2005年頃からは、KORG製AW-1が使用されています。
ピエゾ・ピックアップつきで環境に左右されずにチューニングできるクリップ式のクロマチック・チューナー。
この発想の商品は以前から存在しますが、試供品提供でもあったのか、このKORG製が発売されてから、多くのミュージシャンが一斉に使用するようになりました。
ほとんど全ての種類の楽器に装着でき、ギターの場合はヘッドに挟むのが一般的です。
陽水の使用例は『The Premium Night』ではっきりと確認できます。
このときはJ-45とD-55につけられています。
『FM802 MEET THE WORLD BEAT 2006』(06年07月24日)ではストラトキャスターにも装着されていました(このときは用意されていながら結局最後までこのストラトキャスターは使用されませんでした)。
SWITCH20周年ライヴでは「海へ来なさい」の演奏前に使用シーンを確認できます。
この製品、逆向きに取りつけた方が明らかに演奏者にとって使いやすく、陽水の楽器担当者が正面向きに取りつけているのをかねがね不思議に思っていましたが、40周年ライヴではようやく逆につけています。
なお、正確にはAW-1(シルバー)とAW-1PW(パール・ホワイト)が両方使用されています。
映像・写真で見る使用例
参考リンク
遅くとも2011年からは、先のAW-1の最新版である、AW-2が使われています。
クロマチックのAW-2なのか、ギター用のAW-2Gなのか、外観からはわかりませんが、J-45等はたいがいトゥ・ハーフ・ステップス・ダウンなので、クロマチックでしょう。
参考リンク
『クラムチャウダー』
曲名 | 使用ギター |
---|---|
帰れない二人 | FE-T100 |
招待状のないショー | FE-T100 |
カナリア | FE-T100 |
ミスコンテスト | FE-T100 |
とまどうペリカン | FE-T100 |
娘がねじれる時 | FE-T100 |
ミスキャスト | 330 |
TRANSIT | なし(マイク・スタンド) |
ダンスはうまく踊れない | FE-T100 |
新しいラプソディー | 1615 |
傘がない | LA-57 |
灰色の指先 | なし(マイク・スタンド) |
飾りじゃないのよ 涙は | 330 |
ジャストフィット | 330 |
ワインレッドの心 | なし(ハンド・マイク) |
いっそセレナーデ | なし(ハンド・マイク) |
Frozen Eyes | なし(ハンド・マイク) |
結詞 | FE-T100(途中からハンド・マイク) |
- 日付:1986年06月15・16日
(14〜16日に同会場でコンサートがあったが、14日はヴィデオ収録のためのリハーサルに充てられた) - 場所:NHKホール
- 発売時にカットされたのは「揺れる花園」と弾き語り(「心もよう」等)数曲。
- 『REHEARSAL』という、本番までのドキュメンタリ映像が制作され、告知もあったが、発売されなかった。
『STARDUST RENDEZ-VOUS』
曲名 | 使用ギター |
---|---|
ミスキャスト | APX-50 |
ワインレッドの心 | なし(ハンド・マイク) |
帰れない二人 | APX-50 |
夕立 | APX-50 |
ジェニー My Love | なし(マイク・スタンド) |
夢の中へ | 330 |
飾りじゃないのよ 涙は | 330 |
夏の終わりのハーモニー | なし(ハンド・マイク) |
- 日付:1986年08月20・21日
- 場所:神宮球場
『夜のシミュレーション』
曲名 | 使用ギター |
---|---|
東へ西へ | LA-57 |
ワカンナイ | LA-57 |
MOON | LA-57 |
映画に行こう | LA-57 |
全部GO | LA-57 |
Negative | LA-57 |
氷の世界 | APX-50 |
この頃、妙だ | APX-50 |
飾りじゃないのよ 涙は | APX-50 |
We Are 魚 | LA-57 |
海へ来なさい | なし(ハンド・マイク) |
招待状のないショー | なし(ハンド・マイク) |
ジェラシー | APX-50 |
ダンスはうまく踊れない | APX-50 |
闇夜の国から | APX-50 |
WHY | LA |
いっそセレナーデ | なし(ハンド・マイク) |
暑い夜 | LA-57 |
眠りにさそわれ | LA |
- 日付:1988年03月07日
OPENING、「闇夜の国から」でのストラップの調整具合、及びアンコールでの陽水の腕まくりの状態からすると収録日は2日以上あったはず。
03月05〜07日に同会場でコンサートがあった。 - 場所:サントリーホール
- カットされたのは「青空、ひとりきり」・「帰れない二人」・「夢の中へ」。
- エンド・ロールにある「
YOSUI INOUE(Vo/AG/EG)
」は誤記(このときエレクトリック・ギターは使用していない)。
『Curve』
曲名 | 使用ギター |
---|---|
氷の世界 | J-45(1st) |
暑い夜(リハーサル) | FE-T100 |
Tokyo | J-45(1st) |
なぜか上海 | J-45(1st) |
(本番前) | FE-T100 |
映画に行こう | J-45(1st) |
飾りじゃないのよ 涙は | J-45(1st) |
ジェラシー | J-45(1st) |
ジングル・ベル | J-45(1st) |
最後のニュース | J-45(1st) |
いっそセレナーデ | J-45(1st) |
バレリーナ | LA-57 |
- 日付:1991年10月31日・11月14・16日・12月10・13日
- 場所:日清パワーステーション(10月31日・11月16日・12月13日)、クラブチッタ川崎(11月14日・12月10日)
- 「バレリーナ」はこのときのために作られた2nd ヴァージョンのプロモーション・ヴィデオ。
それ以外のライヴ収録曲は全て部分。
『UNITED TOUR』
曲名 | 使用ギター |
---|---|
少年時代 | J-160E |
娘がねじれる時 | J-160E |
Make-up Shadow | J-160E |
コーヒー・ルンバ | ストラトキャスター(2nd) |
帰れない二人 | J-160E |
リバーサイドホテル | J-160E |
いっそセレナーデ | J-160E |
バレリーナ | なし(マイク・スタンド) |
My House | ストラトキャスター(2nd) |
あどけない君のしぐさ | XX-MC |
カナリア | XX-MC |
とまどうペリカン | J-160E |
ミスキャスト | ストラトキャスター(2nd) |
タイランド ファンタジア | なし(マイク・スタンド) |
花の首飾り | XX-MC |
傘がない | XX-MC |
氷の世界 | J-160E |
最後のニュース | J-160E |
海へ来なさい | ストラトキャスター(2nd) |
クレイジーラブ | ストラトキャスター(2nd) |
招待状のないショー | ストラトキャスター(2nd) |
心もよう | J-45(1st) |
長い坂の絵のフレーム | ストラトキャスター(2nd) |
- 日付:1999年11月18日・2000年・2001年07月29日
- 場所:東京国際フォーラム(1999年)・緑山スタジオ(2000年)・NHKホール(2001年)
『The Premium Night』
曲名 | 使用ギター |
---|---|
招待状のないショー | J-45(1st) |
青空、ひとりきり | D-55 |
闇夜の国から | J-45(1st) |
なぜか上海 | J-45(1st) |
白いカーネーション | D-55 |
カナリア | D-55 |
夏まつり | J-45(1st) |
心もよう | J-45(1st) |
いつのまにか少女は | D-55 |
海へ来なさい | J-45(1st) |
11;36 LOVE TRAIN | D-55 |
とまどうペリカン | D-55 |
リバーサイド ホテル | D-55 |
新しいラプソディー | LKSM |
新しい恋 | D-55 |
感謝知らずの女 | D-55 |
長い猫 | ストラトキャスター(2nd) |
氷の世界 | ストラトキャスター(2nd) |
アジアの純真 | ストラトキャスター(2nd) |
渚にまつわるエトセトラ | ストラトキャスター(2nd) |
夢の中へ | ストラトキャスター(2nd) |
少年時代 | D-55 |
おやすみ | D-55 |
傘がない | D-55 |
- 日付:2006年08月19日
- 場所:昭和女子大学人見記念講堂
- カットされたのは「飾りじゃないのよ 涙は」と「五月の別れ」。
- 「招待状のないショー」はNHK放送用の収録、又はリハーサルで、本番では演奏されなかった。
『Double Shopping Drive』
曲名 | 使用ギター |
---|---|
アウトバーンの狼 | D-55 |
パラレルラブ | D-55 |
月ひとしずく | D-55 |
相当な決意 | D-55 |
HIROSHIMA | D-55 |
手引きのようなもの | D-55 |
I'll Be Back | D-55 |
You Really Got a Hold on Me | D-55 |
カラフル | D-55 |
パスタ・セレナーデ | D-55 |
リバーサイド ホテル | D-55 |
The STANDARD | J-45(1st) |
恋はハーモニー | D-55 |
海の中道 | D-55 |
にじむ虹 | D-55 |
京都に電話して | D-55 |
侘び助 | D-55 |
ありがとう | D-55 |
アジアの純真 | D-55 |
帰れない二人 | D-55 |
- Double Shopping Drive 2007
- 日付:2007年02月19・20日
- 場所:ZEPP TOKYO
- カットされたのは「渚にまつわるエトセトラ」と「夢の中へ」。
曲名 | 使用ギター |
---|---|
(結詞) | D-55 |
海へ来なさい | D-55 |
雪が降る町 | J-45(1st) |
The STANDARD | D-55 |
夢の中へ | D-55 |
- 『SWITCH』20周年記念
- 日付:2005年11月17日
- 場所:LIQUIDROOM
曲名 | 使用ギター |
---|---|
最後のニュース | D-55 |
- Double Shopping Drive 2007 最終日
- 日付:2006年02月19日
- 場所:ZEPP TOKYO
『40th Special Thanks Live in 武道館』
曲名 | 使用ギター |
---|---|
新しいラプソディー | LKSM |
嘘つきダイヤモンド | D-55 |
闇夜の国から | J-45(1st) |
Make-up Shadow | J-45(1st) |
とまどうペリカン | D-55 |
帰れない二人 | D-55 |
心もよう | D-55 |
カナリア | D-55 |
飾りじゃないのよ 涙は | J-45(1st) |
リバーサイド ホテル | D-55 |
ワインレッドの心 | D-55 |
自然に飾られて | D-55 |
招待状のないショー | なし(マイク・スタンド) |
クレイジーラブ | D-55 |
限りない欲望 | J-45(1st) |
氷の世界 | なし(マイク・スタンド) |
最後のニュース | LKSM |
少年時代 | D-55 |
Happy Birthday | D-55 |
夢の中へ | D-55 |
傘がない | D-55 |
いっそ セレナーデ | なし(マイク・スタンド) |
- 日付:2009年12月04日
- 場所:日本武道館
『井上陽水 ドキュメント“氷の世界40年”』(『氷の世界 40th Anniversary Special Edition』)
曲名 | 使用ギター |
---|---|
氷の世界 | YD-304 |
帰れない二人(別時期映像) | J-160E |
帰れない二人 | YD-304 |
Fun | YD-304 |
おやすみ | YD-304 |
- NHKで放送された映像のDVD化。
- 忌野清志郎との「帰れない二人」は以前NHKで放送された『井上陽水 SECRET LIVE 遊んであげる今日だけ』(1999年09月24日のライヴ)の映像。
- スタジオで安田裕美と弾いているときのギターもYD-304。
『氷の世界ツアー2014 ライブ・ザ・ベスト』
曲名 | 使用ギター |
---|---|
感謝知らずの女 | J-160E |
あかずの踏切り | YD-304 |
はじまり | YD-304 |
帰れない二人 | YD-304 |
チエちゃん | YD-304 |
氷の世界 | YD-304 |
白い一日 | YD-304 |
自己嫌悪 | YD-304 |
心もよう | YD-304 |
待ちぼうけ | YD-304 |
桜三月散歩道 | YD-304 |
Fun | D-55 |
小春おばさん | D-55 |
おやすみ | D-55 |
リバーサイド ホテル | J-160E |
ジェニー My love | J-160E |
愛されてばかりいると | J-160E |
クレイジーラブ | J-160E |
HAPPY BIRTHDAY | J-160E |
夢の中へ | J-160E |
少年時代 | J-160E |
眠りにさそわれ | なし(マイク・スタンド) |
- 日付:2014年05月22日
- 場所:NHKホール
- J-45は用意されていたが使用シーンはなし。
『井上陽水 コンサート2015 UC2』
曲名 | 使用ギター |
---|---|
コーヒー・ルンバ | J-160E |
ダンスはうまく踊れない | なし(マイク・スタンド) |
飾りじゃないのよ 涙は | なし(マイク・スタンド) |
鍵の数 | なし(マイク・スタンド) |
お願いはひとつ | J-160E |
シルエット・ロマンス | なし(マイク・スタンド) |
リンゴ | J-160E |
有楽町で逢いましょう | なし(マイク・スタンド) |
女神 | J-160E |
瞬き | J-160E |
あの素晴しい愛をもう一度 | なし(マイク・スタンド) |
リバーサイド ホテル | J-160E |
ジェニー My love | J-160E |
My House | J-45(1st) |
青い闇の警告 | J-45(1st) |
氷の世界 | なし(マイク・スタンド) |
とまどうペリカン | なし(マイク・スタンド) |
渚にまつわるエトセトラ | J-160E |
夢の中へ | J-160E |
傘がない | J-160E |
結詞 | なし(マイク・スタンド) |
- 日付:2015年12月05日
- 場所:東京国際フォーラム
『GOLDEN BEST VIEW 〜SUPER LIVE SELECTION〜』
曲名 | 使用ギター |
---|---|
5月の別れ | XX-MC |
飾りじゃないのよ 涙は | ストラトキャスター(2nd) |
氷の世界 | D-55 |
最後のニュース | ストラトキャスター(2nd) |
結詞 | J-45(1st) |
女神 | J-160E |
瞬き | J-160E |
傘がない | D-55 |
- 様々なTV番組の出演シーン等収録された作品集。
- 上記以外は既発売映像。
- アジャスタブル・サドル
- Gibson社製ギターで50〜60年代に見られるサドル。
両端をネジ止めし、そのネジを回すことでサドルの高低を調整できる。
固定型に比べると安定せず、弦の振動が伝わりにくいことにより独特の音が出るため、演奏者によって好みが分かれる。
- Gibson社製ギターで50〜60年代に見られるサドル。
- アッパー・ベリー・ブリッジ
- Gibson社製ギターで40〜60年代に見られるブリッジの形状。
通常、曲線部がギター下側に向けて取りつけられている場合が多いが、この年代のブリッジは上に向けられている。
デザインとしては特徴的だが、強度面で問題があるという。
曲線部が下に向かって取りつけられるようになる過渡期のGibsonギターは、わざわざボトム・ベリーと呼ばれる。
- Gibson社製ギターで40〜60年代に見られるブリッジの形状。
- インレイ
- 主に貝等で施されたギター表面に対する埋め込み装飾。
一般的には大量に装飾されて豪華に見えるギターの方が高価である場合が多い。
- 主に貝等で施されたギター表面に対する埋め込み装飾。
- ウェザー・チェック
- 経年劣化によってギター表面にあらわれる塗装のヒビ。
- サンバースト
- ギター中心部に向かって徐々に薄くなり、木目が見えてくるようになる塗装方法。
- シングル・カッタウェイ
- 建前上は高音部に指が行き届き易いよう、ギター右肩(演奏時は下側)がえぐれていること。
とくにエレクトリック・アコースティック・ギターで多く見られる。
実際にはハウリング防止のため、少しでも箱(ボディ)の容積を減らしたいという理由もあった。
エレクトリック・ギターに見られる両肩がえぐれているのはダブル・カッタウェイ。
- 建前上は高音部に指が行き届き易いよう、ギター右肩(演奏時は下側)がえぐれていること。
- バインディング
- ほぼ装飾目的の縁取り。
周辺とは異なる色合いの木材・プラスティック等で入れられる。
- ほぼ装飾目的の縁取り。
- ピエゾ・ピックアップ
- 主にアコースティック楽器用で、音の振動を電気信号に変えて出力するタイプのピックアップ。
ギターの場合、サドル下に埋め込んだり、ギター内部・表板の裏側に設置することが多い。
現在では多くのエレクトリック・アコースティック・ギターで採用されている。
- 主にアコースティック楽器用で、音の振動を電気信号に変えて出力するタイプのピックアップ。
- ピックアップ
- ギターの音を電気的に増幅させてアンプ経由での大音量出力を可能とするための装置。
エレクトリック用とアコースティック用では種類が異なる。
- ギターの音を電気的に増幅させてアンプ経由での大音量出力を可能とするための装置。
-
楽しかった
レコーディングでうたう事も
ギターを弾くことも
深夜、スタッフと会う事も
スタジオでラーメンを
食べる事も僕はそういった事で
じゅうぶん楽しかった。『断絶』のレコーディングについて - 『ラインダンス』より
-
時々、フト考えて、自分は何を大切にしてるんだろうと思うわけ。誰かがね、ぼくの何を壊したら、何を侵害したら怒るのかなって考えたら、テレビくらいしかないんだな……。テレビを壊したらぼくは怒ると思うけど、あとはギター壊そうがレコード燃やそうが怒りはしないな。それは非常にマズイことだなと思う。自分の大切にしているモノがそんなに少ないというのはね。
1978年頃のインタヴィューより
-
ギターをホロ ホロ ホ ホロッとひいて
そしらぬ顔の船乗りさん「なぜか上海」1979年
-
俺のエレキギターに張るこの弦は
全部、太さを変えてある
特に切れるのが一番目で
切って切れないのが六番目「俺の事務所はCAMP」1982年
-
トークバックでしゃべりすぎるな
サイドギターの気が散るだけだ「俺はシャウト!」1986年
-
ロックもギターもフランジャーも
過ぎた昔のいきがりだった「アンチヒロイン」1998年
-
それが、あんまり置いてないね。(でも、あるでしょ、一応?)うん、探せば(笑)。年に2〜3回ね、どっかにあったはずだなみたいな感じで、ああ、あったあったみたいなことで持ち出して来るんですけど、もう、弦は錆びてるわ、チューニングでたらめだわ、だいたいこう、弦張り替えるところから始まる。
奥田民生から「家にギターはあるのか?」と訊かれて - ラジオ番組2004年
-
拓郎「
え、陽水はギターはまだ弾いてないの? この高校の頃
」陽水「
まあ、その高校3年くらいでね、(中略)塾の先生がガット・ギターで『禁じられた遊び』弾いて。そこにギターがあったけど。まあ、それぐらい。ま、ちょっと見るぐらいで。それで高校3年のときに、何か、少し、ちょっと弾けるようになったのかな
」拓郎「
何を弾いた? 一番最初に
」陽水「
『And I love her』かな
」『坂崎幸之助と吉田拓郎のオールナイトニッポンGOLD』2012年06月11日
- メーカー名・型番のアルファベット順。
同メーカー・同型番のギターが複数ある場合と、[不明]・[その他]については各種媒体への登場順に掲載しました。 - 本人所有とは考えにくい、TV出演時に局側で用意されていたものや、飛び入り等で他アーティストから借りて使用したギターは「その他」にまとめました。
- 木材については、ギターの制作年から推測される標準的なものを掲載しました。
- 「映像・写真で見る使用例」は主に発売された媒体(雑誌を除く)から選びました。
複数の媒体・異なったアングルからでも、同じときに撮影されたと思われる写真使用例の重複は極力避け、必要最低限としました。 - 音源の再生にはAdobe Flash Playerが必要です。
[ARIA]
[B. C. Rich]
[C. F. Martin]
[Fender]
[Gibson]
[GRETSCH]
[GUILD]
[春日]
[K.Yairi]
[Ovation]
[Rickenbacker]
[S.Yairi]
[Taylor]
[Terry's Terry]
[ヤマハ]
[不明]
[その他]
[備品]
[主要映像作品ギター一覧]
[用語集]
[ギターにまつわるエトセトラ]
[備考]
Since 16th Februay 2007
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