News Archive

2004

▲UP7月26日

メンテナンス終了

このページが見えているということは、メンテナンスが無事終了し、DNSも新しいサーバに書き変わったということです。

URLは変わりませんが、サイトを引っ越しました。
データベースの検索など、以前よりいくらか快適になっているはずですが、いかがでしょうか。

旧サーバにはメンテナンス中と書いたトップ・ページを今月いっぱい残しておきます。
このページが見えるということは、旧サーバにアクセスすることは不可能ですが。

現在、管理者宛のメールは別アドレスに転送しています。

サイト内で挙動不審、データの喪失があるようでしたら、ご連絡下さい。

『ルツェルン祝祭管弦楽団の歴史』

『From Toscanini to Abbado - The history of the Lucerne Festival Orchestra』というDVDがEuro Artsからリリースされます。

From Toscanini to Abbado - The history of the Lucerne Festival Orchestra
Euroarts Music内)

おそらく上記と同じ商品と思われるものが、Crotchetのカタログにあります。

Abbado in Lucerne

登場するのはアバド、アンセルメ、フルトヴェングラー、フリッチャイ、カラヤン、メニューイン、デ・サバタ、トスカニーニ他。
ザビーネ・マイヤーの名前もありますね。
Euroarts Musicは51分、Crotchetは119分としていますが、どちらが正しいのか。
放送番組の拡張版でしょうか。
発売日は8月2日。
イギリスのサイトなのにPALではないというのはちょっと不思議な気もしますが、NTSCのリージョン・フリーということなので、注文してみました。

追記(8月11日)
Crotchetよりメール。
発売日が30日に延期とのこと。

▲UP7月23日

88年5月5日の変更プログラム

Herbert von Karajan Centrum演奏会記録は、カラヤンの最後の日本公演最終日となった88年5月5日のセット・リストを、モーツァルトの297bとベルリオーズ:幻想交響曲としています。

Tokio 5.May.1988 Suntory Hall Berliner Philharmoniker Asienreise / Tokio

当初の予定では確かにこの曲目だったのですが、実際には変更され、モーツァルトの39番とブラームスの1番となりました。

さて、Herbert von Karajan dirigiert Anton BrucknerのConcolorさんが、Karajan Centrumに指摘のメール出したところ、変更後のプログラムをスキャンして送って欲しいという返事が来たそうで、お持ちの方のご協力を求めています。

お願い:1988年5月5日日本公演

ここに書くくらいですから、当然私は持っていません。
どなたかお持ちの方で、スキャンしてConcolorさん宛に送って下さる方はいらっしゃらないでしょうか。
記憶が曖昧ですが、当時曲目変更の告知が新聞に出たような気がします。
この新聞のコピーでもかまわないかも知れません。

Karajan Centrumの記録がわずかずつでも正確になってゆくことを期待しています。
ご協力下さる方は、Concolorさんに直接ご連絡下さい。

concolor@karajan.info

よろしくお願いいたします。

追記(7月24日):
さらに、《家庭交響曲》から《英雄の生涯》に変更された73年10月31日分の変更後プログラムをお持ちの方がいらっしゃいましたら、同じくConcolorさん宛にご連絡をお願いいたします。

▲UP7月18日

DG盤のCD-R

最近邦楽ではよく、多数の売れ行きを期待できないアルバムをCD-R盤で受注生産という仕組みがあります。
カラヤン・センターと仲が良いらしいiclassics.comも独自にiClassics On Demandという名称でこのサーヴィスを行っていて、検索するといまのところカラヤンのDG録音が6つ見つかります。

karajan での検索結果 - iClassics On Demand

ラインナップが乏しいですし、そもそもDG盤にそれほど見つけづらいものがあるとも思えませんが、商品としての入手はひとまずおいて、何が何でも中身を聴きたいというときには使えます。
上のラインナップだとニールセンの《消し難きもの》とかシューマンの4番のライヴとかは、探している方がいるかも知れません。

こちらは余談ですが、状態は問わないから、いますぐ聴きたいという場合、iTunesという手もあります。
これは以前DGのサイトでも大きく紹介されていましたから、ご存知の方も多いと思います。
カラヤンには写真の掲載されたページがちゃんとあって、アルバム単位ではなく、トラック単位で購入可能です。
ただしiTunesをインストールしないと、見にも行けません。

アップル - iPod + iTunes

iTunesを起動したら、左メニューの「ミュージックストア」→新たに立ち上がったウィンドウ内の左メニューの「Choose Genre」を「Classical」→表示されたページの左メニューにある「Browse Music」→「ジャンル」は「Classical」が選択されているはずですから、「Artist」で「Herbert von Karajan」をダブル・クリックすると、ようやく辿りつけます。

iTunes - Classical Section, Karajan Feature Page 07.01.04
Deutsche Grammophon Gesellschaft内)

いまカラヤン・ページを見たところ、登録されているアルバムは全部で105種類でした。
もちろんDGだけでなく、EMIやDECCAの音源もあります。
ジャケット画像の印刷サーヴィスもあるらしいです。

収集という観点からだと無意味なので、私は今後も使用することはなさそうですが、ポータブル・プレイヤへの取り込みには便利でしょうね。

▲UP7月16日

没後15年

今日はカラヤンの命日です。
カラヤンが亡くなったのは、いまからもう15年も前です。

15年前の今日、夜もかなり更けていましたが、ぼんやり自室で本を読んでいるとき、階下にいた家人から内線でカラヤンが亡くなったという知らせを受けたときの、肛門から魂が抜け落ちそうな感覚は、いまでもはっきりと憶えています。
私には好きな人が大勢いて、しかもそのほとんどが鬼籍に入っています。
自分が興味を持つ前に、すでに故人だった人物にはまだあきらめもつきますが、健在のうちから興味を持っていた人が亡くなると、残念で悔しくて堪りません。
たとえもっと永く健在であったとしても、別に実際に会ってみるとか、そういう機会はなかったはずです。
にも関わらず悔しいのは、この地球上のどこかで、それは自分の住んでいるところからはとても遠いけれども、しかしその人が確実に生きていて、自分と同時代に息をしているということへの頼もしさ・安心感が消えてなくなってしまうからです。

こんなサイトをやっていて、日々更新情報を探したりしていると、ついつい忘れがちではあるのですが、カラヤンもやはり刻々と死んでゆきます。
私の最大の希望は、それをわずかでも押しとどめることにあります。
閲覧者の方からときどきいただく「永くカラヤンから離れていましたが、貴サイトを見ているうちに興味が再燃してきました」といった類のメールは、本当に嬉しいです。

要するに、私はいつまで経っても子どもなのです。
自分の好きな人が静かに歴史のなかへ溶け込んでゆくのが我慢ならない。
いつまでもいつまでも、死児の歳を数えるが如く無駄であっても、精一杯抵抗してやります。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

記念の企画

で、命日ということはこのサイトの公開記念日でもあるわけで、今日で3周年ですよ。
カラヤンが亡くなってからの時間の5分の1は、うちのサイトがあります。
この3年間、このサイトや関連の作業に費やした時間を考えると、薄ら寒くなりますね(w。

今年も特別な企画は思いつきませんでした。
本当は今日までにRecordingsの協演者・番号入力を済ませたく、ここのところずっと集中して作業していたのですが、間に合いませんでした。
以前から考えているWindows版のスクリーン・セーバは、作り始めるきっかけさえない状態です。
で、ここのところ溜まっているネタを一気に吐き出し、合わせ技でいきます。
書物たち、怪しげ新規レーベル、大手ベスト盤の3つです。

なお、このページに書いた情報は、普通最低でも1週間はトップに残しておきますが、今回は本日分の更新量が多いので、15日までにこまごま書いたものは過去ログに移しました。

書物たち

まず最近手許に集まった書物たちについて。
以下、発行年順に紹介していきます。

『'77指揮者のすべて カラヤンと世界の名指揮者』

77年音楽之友社
タイトルを無理矢理つなげて全部入れると『Conductors of The World レコード芸術別冊[保存版] '77指揮者のすべて カラヤンと世界の名指揮者 付・世界の指揮者名鑑』となります。
奥付のタイトルは『指揮者のすべて'77』のみ。
A4の横幅を少し広げた、大きな本です。

こういう何というかオムニバスみたいものは普段興味を持たないのですが、サブ・タイトルにカラヤンの名前が入っているので、入手してみました。
全体のだいたい4分の1くらいがカラヤンについて。
内容については、それぞれの章題を挙げておけば、おおむね察しはつくかと思います。

いくら25年前以上前の文章とはいえ、一体どういう脳構造をしていれば「カラヤンこぼれ話 - 『もちろん、家庭での帝王はエリエッテさ!』」という、見てるこっちが恥ずかしくなるような題名をつけられるのだか、神経を疑います(w。

「リハーサルの合間に団員たちとふざけながら」

「<カラー>カラヤンがオペラに求めるもの」にあるオペラの練習風景写真数葉が、見ていてなかなか面白いのですが、私が1番気に入った写真は「<カラー>目で見るカラヤンのすべて」内にある「リハーサルの合間に団員たちとふざけながら」というキャプションのついた1枚です。
カラヤンの楽器がらみの写真はどれも好きです。
この写真の場合、カラヤンの目的が何なのかさっぱりわからないのが問題ですが(w。

なお、カラヤンと直接は関係ありませんが、この本の後半は世界の指揮者の人名辞典のようになっていて、知らない人のオン・パレードです。
いつか何かの役には立つかも知れません。

Booksには追加していません。

『HERBERT VON KARAJAN a Discography』

アンソニー・ウィリアムズ編、78年GRAMOPHONE PUBLICATION
A5約40ページの書物というより小冊子です。
価格は書いてありませんが、ISBNがあるところを見ると、雑誌の付録とかではなく、独立して販売されたものでしょう。

ディスコグラフィーというのはコンピュータの書籍ほどではありませんが、時間が経つとほとんど役に立たなくなります。
永く探していた本ですが、資料としての内容を期待していたわけではありません。
単なる収集の一環。
海外の古本サイトで€ 1でした。

ときどき「世界初のカラヤンのディスコグラフィー」といわれたりしますが、76年の黒田恭一『カラヤン カタログ303 盤歴カラヤン』の方が先です。
記述方法は編年体、小品集などは初出の組み合わせがわかりやすいよう、最後の「CONCERTS」という章にまとめて収録されています。
『全軌跡を追う』などにある《運命の力》序曲(38年)に3種類のマトリックス番号が存在するという記述の出典です。

さすがに全てを細かく読んだわけではありませんが、Booksに追加しました。

『落日の交響楽 フルトヴェングラーからカラヤンへ』

西村弘治著、83年共同通信社
FM選書31。

著者が様々な印刷媒体に発表した30編近くの評論まとめたもの。
実際にカラヤンの名前がタイトルになっているものは3編です。

そのなかの1編、「カラヤンのレコーディングを見た!」は、文字通りカラヤンのレコーディング風景見学手記で、77年1月28日から4日間の、3回目のベートーヴェン全集の仕上げと、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の奏者曰く「遠来の客(著者)」への「サーヴィス」である《春の祭典》について記されています。
著者自身もどうして非公開のカラヤンの練習風景を見学できる許可をもらえたのだか、首を傾げています。

面白いのは実際にレコーディング風景を見た当のベートーヴェン全集を、のちに家でレコード(テープ)として聴いてみて、評論を進めている点です。
カラヤンの本国では少なからずあったかも知れませんが、日本人の批評家では珍しい体験でしょう。

あまりにも登場数は少ないのですが、サブ・タイトルにカラヤンの名前があることですから、Booksに追加しました。
本音を言うと、この本を掲載しないのであれば、いままで『カラヤンとデジタル』なんかを載せていたのが明らかな間違いということになるので、致し方なくです。

『グレン・グールド変奏曲』

ジョン・マグリーヴィ編、86年東京創元社
グレン・グールド自身やその周辺にいた人々が書いた批評・回想の文章をまとめたもの。

古本サイトなどで「カラヤン」で検索すると、ときどきこの本が引っかかることがあったので、気になっていました。
グールドがカラヤンについて書いているなら面白いと思っていたのですが、実際に古本屋で手にしてみたところ、序文をカラヤンが書いていました。

グレン・グールドの死は、近年我々が味わったまさしく最大の喪失のひとつである。私たちがともに音楽を演奏し、親しい友となったのは、すでに二十五年以上も前のことになる。彼の演奏を聴くと、まるで私自身が弾いているかのように感じられた。それほど彼の音楽は私自身の音楽感覚にじかに訴えたのである。

彼が旅をしなくなったために、再び共演しレコードを作ることがなかったのを残念に思う。

次の世代にも、彼は演奏技巧の音楽的衝撃と非の打ち所のない感性を併せ持つ音楽家の、比類なき手本と見なされるであろう。彼は未来へ通じるスタイルを創造した。

彼と分かち合った体験は決して忘れられない。

ヘルベルト・フォン・カラヤン
一九八三年二月 ザルツブルク

別に心がこもっていないというわけではありませんが、カラヤンが演奏家をほめるときに使う表現を集めたような文章ですね。
あまり印象に残るとは言い難いのですが、Booksに追加しました。
訳者はオズボーンの『ヘルベルト・フォン・カラヤン』と同じく木村博江です。

カラヤンとグールドがたまたまどこかの空港で会い、どちらからともなくまた協演しようという話になったものの、お互いのスケジュールを確認したところ数年は機会がなく、ではまた今度、といって別れたのが最後になった、という記述はどこで読んだのだったか。

『金色のソナタ 音楽商業主義の内幕』

クラウス・ウムバッハ著、原題『Geldschein - Sonate; das Millionenspiel mit der Klassik』(1990年/Verlag Ulistein GmbH)。
日本語訳は西原稔・玉川裕子、95年音楽之友社

これも先ほどの『グレン・グールド変奏曲』同様、古本サイトで検索すると引っかかるもの。
どういう視点でカラヤンを描いているか、題名を見ればわかる、と思っていたのですが、実際に読んでみて、驚きました。
ここまで品性のない書物も珍しいです。
著者の詳しい経歴は知りませんが、この本の基調となっているのは、「何の能力もない人間が一攫千金を夢見て音楽界に紛れ込んだは良いものの、当然ながらどうしても金を稼ぎ出すことは出来ず、そのうち追い出されたが、本人には自覚が全くないばかりか音楽界をひどく逆恨みし、卑しい怒りに支配されて書いたもの」といった感じです。
本国で出版されてしまったのは致し方ないにしても、翻訳出版する作品はもう少し選んで欲しいです。
登場する音楽家たちの人格について嫌悪感を持っている人でも、この作者の感覚にはちょっとついていけないと思います。
とくに悪口の標的にされているのは、もちろんカラヤン、あとはロストロポーヴィチ、ムター、それから日本人全体です。

Booksには追加していません。

『クラシックジャーナル 002』

どういう周期で出ている雑誌なのか知りませんが、これは第2号で奥付では2003年6月発行となっています。
ずいぶんを時間が経ってから、大型CD店で見つけ、買ってきました。
A5版で全体は約230ページ。
先日初めて買った『レコード芸術』があれだけの広告入りで\1,500以上したことを思うと、この\1,200の雑誌は安い部類に入るのかも知れません。

この号は「特集:カラヤン」となっていて、内容はディスコグラフィーを巡っての評論、ヘレナ・マテオプーロスの『マエストロ』という本に収録されているカラヤンへのインタヴィューの邦訳、それと写真集です。

インタヴィューは81年のもので、聞き手が出来る限り編集・削除せずに載せたいと語っており、そのせいか分量がけっこうありますが、相当に面白いです。
これでもこの号に掲載されたのは前半だそうで、近いうちに後半分を買ってみるつもりです。
翻訳が現代語過ぎるのが少し気になります。

写真集は『巨匠カラヤン』の撮影者である木下晃のもの。
全てモノクロですが、かなりページ数があり、力が入っています。
ただ、この人は確かに自分しか撮影できない現場にいたので、貴重ではあるかも知れないが、カラヤンを写したものに限らず、興味深いものは全くない、と私は以前から思っていて、今回もそれほど面白いとは思いませんでした。

雑誌の特集までいちいち載せていたのではきりがありませんし、例外は出来るだけ作りたくないので、Booksには追加しません。
ただ、上述のインタヴィューを収めた原書が翻訳出版されれば、必ず載せます。

以上で書物の更新分は終わり。

Premiere Opera

Premiere Operaというレーベルについて。

例によってさまよっているうちに見つけました。

Premiere Opera, Ltd. - Vintage Opera Recordings

サイトは他と較べるとなかなかしっかりした作りに見えますが、ラインナップを見ると、House of Operaなんかとあまり変わらないようです。
カタログはデータベース化されていないので、探すのは手動です。

カラヤンの音源はいくつかありますが、私が注文してみたのは以下の3点です。

もうひとつ LA BOHEME Vienna 1977 - Freni, Carreras, Panerai - Karajan CNDO3942 も欲しかったのですが、どうも先方の買いものかご用データに載っていないか、もしくは番号が違っているようで、どうしても注文できませんでした。

注文したのは6月15日、届いたのが7月6日です。
もちろん全てCD-R。
レーベル用の白いシールにタイトルや番号が記されています。
解説というかジャケットというか、詳細なキャスト・日づけの印刷された紙が1枚入っています。
以下、それぞれについて書いておきます。

ヴェルディ:《アイーダ》(80年7月30日)
以前よりHANDELMANIAが全曲をカセット・テープで出していました。
今回はCD-Rなので、買ってみました。
辛うじてステレオ、音質劣悪。
番号とタイミングを追加、コメントを書き換えました。

ヴェルディ:《トロヴァトーレ》(77年5月8日)
先方の表記では78年なのにパヴァロッティとあるので、確認のため買ってみました。
予想通り、77年5月8日分でした。
ARTIST'S LIVE RECORDINGSのFED200.03をそのままコピーしたもので、各トラックのタイミングまでぴったり同じです。
番号を追加しました。

ワグナー:《ワルキューレ》(57年4月2日)
こちらも以前、HANDELMANIAから出ていました。
あのレーベルにしては珍しくCD-Rだったし、トラック分けもきちんとされていて、しかも解説書のコピーがついていたものですから、他のレーベルのCDをそのままコピーしたものだと思っていましたが、今回のPremiere Opera盤がオリジナルのようです。
全く同じ解説書つき。
タイミングと番号を追加しました。

以上、Premiere Operaについてでした。
新規音源追加はなし。
Liveを更新、今回はPremiere Operaのトップ・ページにある画像を加工して、ジャケット画像の代わりとしました。

ベスト盤

全然そんなつもりなかったのに、ちょっと気になったので結局買ってしまったベスト盤2種について。

『HERBERT VON KARAJAN 95th Anniversary』


昨年のカラヤン生誕95周年にめがけ、EMIオーストリアで発売された2枚組のCDです。

去年のうちに見つけたのですが、最近になってどうしても収録曲がよくわからなかったので、買ってみました。
海外の色々な通信販売サイトでは、どこも少しずつ曲目が違ったり、不明だったりし、《友人フリッツ》間奏曲の試聴ボタンをクリックすると《カヴァレリア・ルスティカーナ》がかかったりしました。
私が見つけた範囲では、Alphamusicの表記が比較的正確です。

Herbert von Karajan: Herbert von Karajan's 95th

でも、《エグモント》は抜けています。
以下に正確な曲順を書いておきます。

2つの協奏曲はいずれも全曲、トラック分けはされていません。

このためにあらたにリマスターリングされた音源はないようです。
こういう機会にこそ、未CD化音源を収録してくれ。
有名曲ばかりで聴きやすいアルバムではありますが、どうして生誕95周年でこういう組み合わせなのか、いまひとつ説得力がないというか、衝発力がありません。

ジャケットは昨年カラヤン・センターのサイトのトップ・ページに飾られていた写真で、解説書の最後にカラヤン・センターについての紹介が書いてあるところを見ると、多少の協力があった模様です。
盤面はグレーを基調に2階調化されたカラヤンの顔が印刷されていて、なかなか格好好いです。

なお、これはCCCDです。

『The Berlin Album KARAJAN IN BERLIN』

EMIのCDが国内では見つかりそうもなかったので、海外に注文するとき、どうせ送料がかかるならこれも、と思って買ったDGのベスト盤です。
やはりCD2枚組。

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団との演奏で、ボーナス・トラックの《悲愴》が戦前録音、それ以外は全てデジタルです。

気になったのは《タンホイザー》です。
DGへのこの曲の録音はパリ版なので、そのあと〈ヴェーヌスベルグの音楽〉につながるはずですが、収録時間が合いません。
ひょっとして未発表テイクをつなぎ合わせてドレスデン版とかにしちゃっているのかしら、と期待しましたが、フェイド・アウトしやがりました(w。

ケースをさらに紙ケースで包んでいます。
紙ケースには「KARAJAN」という文字で切り抜きがあり、そこからジャケットに配置してあるカラヤンの写真が透けて見える構造です。

いや、だから何だといわれれば、それまでなんですけどね(w。

最後に

最後にもう一度ごあいさつ。

みなさん、毎日あるいは日に何回もこのサイトを見に来て下さってどうもありがとうございます。
閲覧者数は私の当初の予想・希望の約3倍です。
1日に1回しか回らないカウンタはいまだいたい7万5千ですが、1時間に1回のカウントだと、すでに12万です。

今後の予定は、とにかく拙速でも良いので、Recordingsを完成させることです。
とにかく使える時間の全てをカリカリカリカリ、データ打って過ごします。

それでは。

▲UP7月15日

71年チャイコフスキーの韓国盤

今年の正月にここに書いた71年チャイコフスキー:後期交響曲集の韓国盤が、アリアCDさんで購入できます。

第25号セール・コーナー 大型単発セール

リンク先ページの半分よりもうちょっと下に行ったところです。

普通に韓国の通信販売サイトで買った方が話が早いのですが、私のように韓国語さっぱりで、注文までに丸々1時間かかってしまうような場合は、アリアCDさんの方が楽ですね。
会員制ですが。

▲UP7月14日

MEMBRAN






MEMBRANというレーベルについて、一部混乱があるようなので、私が知っている範囲で書いておきます。

まずこのレーベル、国内の一部通信販売サイトでは「DOCUMENTS」という名前になっていますが、おそらく誤りです。
ジャケットに「DOCUMENTS」とあるため、そこから引っぱって来たのでしょう。
シリーズ名といったところでしょうか。
日本向けに、外国製品ではよく見かける頼りないフォントで「ドキュメント」とも書いてあります。
発売が「membran International GmbH」となっているので、このサイトではMEMBRANに統一しています。
Webサイトはおそらく以下です。

membran International GmbH

ラインナップを見ると、日本でいうところのANFみたいな会社ですね。
ここが制作しているのか、それとも単なるディストリビュータなのか知りませんが、一時期Tower Recordsなどで販売されていた馬鹿みたいに安い10枚組のセットなんかが扱われています。

残念ながら私の触れたいCDは上記サイトに掲載されていないようです。
このレーベル名でカラヤンのバイロイト録音が2種発売されています。
《ニュルンベルグのマイスタージンガー》《トリスタンとイゾルデ》です。

《トリスタンとイゾルデ》の方は適当なリンク先を見つけられませんでした。
オークションばっかり。

番号は《ニュルンベルグのマイスタージンガー》が221743、《トリスタンとイゾルデ》が221800です。
この2つはジャケット裏に名前があることから、MEMBRAN制作のようです。

これ以外にもいくつかカラヤン音源があります。
ミサ曲ロ短調は50年6月15日のライヴ音源ではなく、EMI盤
《魔笛》もEMI盤です。

もうひとつ、ニュー・イヤーズ・コンサートというタイトルのCDがありますが、オーケストラはベルリンとウィーンの混合で、おそらく各種隣接権切れスタジオ録音から持ってきたものでしょう。
適当なリンク先が見つかりませんでした。

書いておいてなんですが、上記のCD、いずれも持っていません。
中身に期待できないので探して買うということはしませんが、もし駅などでえらく安く売っていたら、試してみるかも知れません。

以上、MEMBRANについてでした。
バイロイト録音に関しては、折々に番号を追加してきたので、今回新たに更新はしていません。

▲UP7月11日

写真の購入

私自身はまだ実際に試してみたことが1度もない、Webサイトから購入できる紙焼きの写真について。

Tom Zimberoff

写真家のTom Zimberoffという人のサイトには、誰でも知っているような人物の写真が多く飾られていて、そのなかにカラヤンが2枚あります。

Portfolios: Black and White Personalities
The Photographic Work of TOM ZIMBEROFF内)

2枚ともモノクロ写真。
いずれも小さすぎて詳しくはわからないのが残念です。
横顔の写真は妙に年寄り臭くて寂しいですが、もう1枚の譜面台やピアノ(?)を背景に写っている方はかなり格好好さそう。

縁なし、光沢ありの標準仕様がサイズによって$100〜350。
縁あり、光沢なし、撮影者のサイン入った、永保ちプリントが$450〜2,500。
確かにモノクロ写真の場合、美術館で飾るような状態を期待するなら、光沢なしの方が良いですね。
撮影者のサインとかナンバーリングとかは全く必要ないのですが、光沢なしで最大サイズなら$2,500と、気軽に買える金額ではありません。
光沢ありなら4万円くらいか。

ミラノ・スカラ座

スカラ座のブック・ストアで購入できるカラヤンの写真です。

VICTOR DE SABATA, GUIDO CANTELLI AND HERBERT VON KARAJAN
LaScalaBookstore内)

デ・サバタ、カンテルリとカラヤン。
50年代半ばくらいでしょうか。
18*24cmのモノクロ。

もうひとつ、これは写真ではありませんが、《ワルキューレ》(58年4月21日)告知ポスターのリプリント版も販売されています。

以前、探していたDVDを見つけたとき、ついでに写真とポスターも注文してみたのですが、当のDVDが在庫切れで、注文丸ごとキャンセルになりましたので、実物は見ていません。
いまひとつ購買意欲に欠けるかなぁ。

なお、最近は買いものかごがついて、以前よりずっと購入しやすくなったウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のサイトでも、似たような趣旨で写真が販売されています。

Books and Pictures of the Vienna Philharmonic Orchestra
Wiener Philharmoniker内)

いまのところカラヤンはありませんが、彫像とか演奏会直前風景に混ざってフルトヴェングラーの指揮姿があります。
これはまあ、写真より紙質の劣るポスターで、寺田屋に行くと坂本龍馬の写真を引き伸ばしたのが売っているのと同じようなものでしょうか。
50*70cmで€34と買いやすいので、カラヤンも出て欲しいです。

以上、Webサイトから購入できる写真についてでした。
人柱報告は大歓迎です(w。

▲UP7月8日

カラヤン・センターの写真展

相変わらず日本に住んでいては何の関係もないカラヤン・センターの企画で、珍しくカラヤンを扱った写真展があります。

Herbert von Karajan - documents and photographies about his life

7月25日から8月29日まで。
企画をしているmuseum der moderne salzburgのサイトには「ローゲ(《ラインの黄金》)のペーター・シュライアーとカラヤン」という、見たことがないように思える写真が掲載されています。

herbert von karajan - documents and photographies about his life

珍しい写真もあるそうで、ちょうどこの時期にウィーンに行かれる方はうらやましいです。
日本にも回ってこないでしょうか。

クラシカ・ジャパンの「カラヤン没後15周年特集」

カラヤンの命日である16日からクラシカ・ジャパンで「没後15周年特集」というのがあるそうです。

《特別編成》カラヤン没後15周年特集

上記リンク先によると16日の21:00からとなっていますが、当日の番組表によると、20:00からのようです。

ほとんど以前放送されたものばかりでしょうか。
特集番組表冒頭にある目玉としているのらしい『ポートレート:ヘルベルト・カラヤン』というのは、数年前にNHKのBSで60分の短縮版が『永遠のマエストロ』という題名で放送されました。
今回は約1時間30分とありますから、DVDで発売された完全版(?)の方でしょう。

2002年1月21日:『Herbert von Karajan 1908-1989 A Portrait』
(各映像断片のリンク先はずれてしまっています))

当時はすぐにでも日本語版が発売されるのではないかと思っていたのですが、出ません。
外国盤DVDはいまも海外の通信販売サイトで扱っていて、容易に入手できるでしょうが、PALです。

他にあまりぱっとしたものはありませんね。
『A Portrait』に含まれる断片は除いて、SONY発売のものは今回は放送しないようですね。

以上、都志見さんからのお知らせです。
どうもありがとうございました。

▲UP7月7日

URANIA盤《ドン・ファン》とチャイコフスキー

最近発売されたURANIAのCD、URN22.260を買ってきました。
R・シュトラウス:《ドン・ファン》(54年10月31日)チャイコフスキー:交響曲第5番(53年2月27日)が収録されています。
いずれもトリノでの演奏。

ジャケット表にはチャイコフスキーが先に書かれていますが、実際には《ドン・ファン》の方が先に収録されています。
ライヴ音源としては数少ないフィルハーモニア管弦楽団とのものです。
一部の通信販売サイトではこの《ドン・ファン》を初出としていますが、誤りです。
これは「52年5月28日ベルリン」と表記しているARKADIA盤と同じ録音です。
ARKADIA盤がどうしてこれほど一致しない日づけにしてしまったのかわかりませんが、以前より『philharmonic autocrat1』が誤記を指摘、54年10月31日としていて、今回の盤の表記と同じです。
URANIA盤の音質は、ARKADIA盤と較べかなり向上していて、50年前のイタリア・ライヴとしては上々に聞こえますが、これはリマスターリングの問題で、原音段階では大して違わないものを使用していると思います。
ARKADIA盤には演奏後の拍手が収録されていましたが、今回のURANIA盤にはありません。

《ドン・ファン》からつづけて聴くと、チャイコフスキーはずいぶんがっかりする音質です。
しかし私の手許にあるCETRAのLPと較べて、どっちもどっちなので、いたしかたないでしょうか。
ラジオ放送のための録音で、RAIのほぼ公式といっていいはずのCETRAでさえ、3月1日としていましたが、これは放送日で、実際の録音は2月27日だったそうです。
今回のURANIA盤の日づけが正解。

余談ですが、比較対象にしたCETRAの3枚組LP『I Grandi Direttori alla RAI』には、どこを探しても番号の記述がありません。
『philharmonic autocrat1』に従ってLAR46LPとしていますが、半信半疑です。
盤には面毎にM.15295から始まる連番が振られていますが、これだと品番はM.15295〜300になってしまい、まるで6枚組みたいです。
普通こういう数え方はしないでしょう。
何かご存知の方がいらしたら、教えていただきたいです。

なお、《ドン・ファン》を収録しているARKADIAのCDHP587には、69年2月2日のシェーンベルク:管弦楽のための変奏曲が収録されています。
この日の後半のプログラムはチャイコフスキーの5番です。
何となく因縁めいたものを感じたので、今回のURANIA盤とNATISEのHVK103と聞き比べてみましたが、違う演奏でした。

以上、うちのサイトで扱っているような盤としては珍しく日づけの正確なURANIAのCD、URN22.260についてでした。
番号を追加し、《ドン・ファン》の方のジャケットを差し替えました。
詳細は以下のリンクをご利用下さい。

URN22.260収録曲

そういえば今日は笹の葉さらさらですね。
何の関係もない話題で恐縮です。
七夕特集なんて、全く考えたこともありません。
七夕→天の川→星→惑星ということで、最近流行りのホルストなんていかがでしょう?(w
おすすめは誰が何と言おうと、DG盤ではなく、DECCA盤です。
ヨゼフ・シュトラウスの《天体の音楽》ならニュー・イヤーズ・コンサート盤ですかね。

▲UP7月5日

メンテナンスのお知らせ

サーバ・メンテナンスがあります。

日時:2004年7月6日(火)AM6:00〜AM9:00

上記時間帯内の約1時間、当サイトにアクセスすることができなくなります。
ご了承下さい。

▲UP7月3日

DGのDVD-AUDIO

DGのDVD-AUDIOカラヤン音源第1弾は、モーツァルト:レクィエムのスタジオ2回目または3回目になるようです。

MOZART Requiem Karajan DVD-AUDIO
Deutsche Grammophon Gesellschaft内)

協演者が正しければ2回目、「DDD」の表記が正しければ3回目です。
何故かアメリカのみの発売となっています。

カラヤン音源のDVD-AUDIO第1弾は数年前にワグナー:管弦楽曲第1集第2集からのいくつかがセットになったものが、EMIより発売されましたが、それっきりでした。
2回目であれば、これはSACDでも発売されているので、聞き比べにちょうど良いかも知れません。

▲UP7月1日

「なつかしきマエストロたち トスカニーニから若き日のカラヤンまで」

先日Classical Video Raritiesの新譜が届きました。

Memories of Maestros.
Historical footage of Karajan, Stravinsky, Aeschbacher, Rosenstck, Loibner, Schuchter, Ansermet, Kostelanetz with the NHK Symphony
$25.00 Code : DVD 01183

NHK交響楽団の表記で察しはつきますが、再生するといきなり日本語のタイトルが出ます。
「なつかしきマエストロたち トスカニーニから若き日のカラヤンまで」とあります。
その後芥川也寸志登場。
『N響アワー』ね。
解説部分はほとんどカットされていますが、芥川也寸志の後ろの壁にちらっと正月飾りが出ているので、その時期の番組だということがわかります。
本編中右下に「お年玉N響アワー」とあります。
どうやら85年頃の放送のようです。
「*6年に放送いたしました『N響の歩み』からご覧いただきたいと思います」と言っています。

収録されているのは、

  1. カラヤン(ベートーヴェン:《運命》)
  2. エッシュバッハ(レオンカヴァルロ:《道化師》間奏曲)
  3. ローゼンストック(モーツァルト:《ジュピター》)
  4. ロイブナー(ベートーヴェン:《田園》)
  5. シュヒター(チャイコフスキー:交響曲第4番)
  6. コステラネッツ(カーン:《ショー・ボート》の音楽)
  7. ジョンソン(芥川也寸志:交響管弦楽のための音楽)
  8. アンセルメ(ストラヴィンスキー:《火の鳥》)
  9. ストラヴィンスキー(ストラヴィンスキー:《火の鳥》)

です。
もちろん全て部分収録。
自分はこんなにも無知だったのかと茫然とするほど、知らない指揮者ばっかり。

タイトルにつづく出演指揮者一覧では、最後にフルトヴェングラーとトスカニーニの名前があるのですが、ストラヴィンスキーの直後で切られ、収録されていませんでした。
調べてみたところ、フルトヴェングラーは《ドン・ジョヴァンニ》序曲、トスカニーニは《運命の力》序曲だったようです。
もちろんこの2人の演奏はNHK交響楽団とのものではありません。

カラヤンの《運命》については、観た瞬間にわかります。
明らかにNHKがずるいのですが、NHK交響楽団との演奏ではありません。
57年11月3日のベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とのものです。
念のため、数年前に放送された『思い出のシンフォニー』内での映像と比較して確認しました。
何の注意もないので、番組をそのまま観ていたら、間違いなく54年来日時のものと思ってしまうでしょう。

57年11月3日の映像は、TELDEC/WARNERの『アート・オブ・コンダクティング』にも収録されていますが、今回は別の部分でした。
いずれも10秒ほどです。
いたしかたなく、Filmographyに番号を追加しました。
先述の『思い出のシンフォニー』他で放送されたこの日の全曲(《ニュルンベルグのマイスタージンガー》前奏曲、《ドン・ファン》、及び《運命》)はNHKに保管されているので、まとめて発売してくれれば、もうこんな映像を追加しなくて済むのですが……


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